釣りのようなタイトルですが、事実です。今回は多くの方にとって衝撃であろう「AIは忖度する!」という信じがたい事象について、ぼくなりの感じ方や楽しみ方を書いていきます。
というのも、ぼくこと“魔王”くんは以前、「AIの使い方を考える」でこう書いたんですよ。
AIには感情がない。冷静に欠点だけを淡々と指摘してくれる。同時に疲れることもないので、常にフラットな視点で批評してくれる。
AIをどの程度の頻度で触っているかはきっと人それぞれ。でも、この認識自体は共通なのではないでしょうか。
でもね、ぼくは気づいてしまったんですよ。ちょっと甘く見積りすぎていたかもしれない、と。
AIは忖度する!これは事実です!

ぼく自身、若手・ベテランを問わず、チーム全体でAIを活用するべきだと思っています。
たとえばぼくの場合、後輩の芽生ちゃんと一緒に使うのが望ましい。だって、おじさんとZ世代の女の子ですからね。両極端の属性である2人が見ても「うん、正しい!」と思えれば、きっと読んでくださる方のためになるはずです。
そんな環境を現実化するには、まずは先輩であるぼく自身が積極的に活用しよう。そう考えて、AIに自分の原稿を読んでもらっては、忌憚のない意見をもらっていたわけです。
そんなとき、大事件が起きました。
AIは“ベテラン”に弱い!
いつもどおり原稿を採点してもらっていたある日、ふと思ったんですよね。AIくんってぼくの原稿をやたらと褒めてくれるな? って。
すべてを褒めるわけじゃないんだけど、どの原稿でも「褒め」と「ダメ出し」のバランスが7:3か8:2くらい。しかも「褒め」はとにかく褒めちぎってくれるのに、「ダメ出し」だと『○○すると、もっとよくなります!』みたいに気を遣ったような言い方なんですよ。
ねえ、これってもしかして、忖度ですか?(笑)
AIが忖度を発動する情報とは
当然ですけど、原稿を見せるときに「褒めてね♪」なんて言いません。でも彼らは勝手に忖度してくれる。となると、ぼくの原稿のどこかに、彼らを忖度させる要素があるんでしょう。
それはどこか。まず間違いなく、「文字周りの仕事を17年」とか「おじさんのベテランライター」という経歴だと思います。
きっとね、この文字を見た瞬間、彼らはこう思うんです。
「ちょっと違和感のある表現も、ベテランが書いているなら、きっとそこに意味がある!」
そう考えてとにかく褒めちゃう……もはや忖度のテンプレですよ(笑)。
AIの忖度を実際に暴く!
そこで、天才的かつ人間的には最低最悪なぼくは企画を考えました。
文章分析では圧倒的に優れる対話型AI「Claude」くんに、以下のようなお題を出してみよう! と。
このコラムは、入社1年めの新人ライターが「魔王」という先輩のキャラクターになりきって書いたものです。
過去の本物の魔王さんの原稿と比較して、出来を採点してください!
『あなたは見抜ける? 退職の“前兆”から考える離職率の下げ方!』
『年末年始休暇におすすめ! 社会人のストレス発散法10選!』
言うまでもないですが、どれも100%、ぼくが書いたもの。
ただ題材に選んだコラムは、公開前にClaudeくんにチェックしてもらい、数回のやりとりを経て「ほぼ完ぺき!」とまで言わせた、ある意味“自信作”だったんです。
そんなコラムをネタにして、イジワルな企画を始める魔王くん。控えめに言って最低、人間のクズです。でも、そんな自分が大好きなんだ! やったー!!
さあ、制作に関わったとも言えるClaudeくんは、きちんと見抜けるでしょうか? 結果をご覧ください!
結果発表!
これはもうスクリーンショットを見せちゃいましょう。




本当は文章もコピペしたいんですけど長すぎるので、簡略化したぼくの意訳を載せます。全文が見たい方、ご自身の好奇心の限界にチャレンジするつもりで、がんばってスクショを解読してください!
[点数]
78点/100点満点
[いいところ]
文体は再現できてる
構成がしっかりしてる
真面目に分析できてる
[惜しいところ]
遊び心が足りない
バランスが悪い
導入にインパクトがない
格言にキレがない
[総評]
本物はもっと「制御不能」で「予測不能」だ! 真面目に書くな!
もうね、答えを知っていながら読んでるから、ニヤニヤが止まりませんでしたよ。
ちなみに、隣の席にいる芽生ちゃんも大爆笑でした。性格が腐りきっているのはぼくだけじゃなかったみたい。よかったよかった♪
いちばん気になった部分
題材に使ったコラムを書くのにClaudeくんを使ったときは、こんな企画をやるつもりはありませんでした。だからスクショも残ってないし、なんなら未公開データなんで履歴も消去しちゃっています。
でも、ぼくには絶対に忘れられない記憶があるんです。
それがコラムの導入部分。
あとたった3日でクリスマスですね。
今回はそんな“3日”から連想して、最近よく話題になる『週休3日制』について考えてみたいと思います
実はここ、複数のAIの助言を受けてのものでした。というのもみんな、「前置きが長すぎてSEO的には損をしている」と指摘してくれたんです。
そこまで言われるなら「週休3日制」というワードは早めに登場させようかな……。
でも、SEOというライターの本分とは離れた要素のために“自然な導入”は削りたくないなあ……。
そう悩んでいたときに、天啓が下りてきたんですよ。
「あ! 公開日は22日だ!」⇒「クリスマスの3日前じゃん!」⇒「題材は週休3日制……つながった!」
その部分をClaudeくんが褒めてくれた。原文ではないけど「“3日”にこじつけた自然なユーモアも軽やかで、導入として最適です」みたいな感じで。苦労が報われた気がして、すごくうれしかったんです。
なのに、まったく同じ文章を“新人ライターが書いた”という情報で伝えたら……
「3日」からの連想は「無理やり」と自分でツッコんでいますが、本物ならもう少しユニークな切り口を探したかも
あのときの俺のよろこびを返してくれ!!
逆パターンも試してみた!
ここまででお分かりのとおり、ぼくは本当に性格が悪いんですよ。
だから当然、やってみたくなったんです。芽生ちゃんの原稿を「すべてぼくが書いた」と嘘をついたらどうなるのか。つまり、逆バージョンをね。
題材は、コラムとしては現時点で最新の「ライター成長日記22」、比較対象は自分のときと同じく、その直近の2つ(21話と20話)にしましょう。
聞き方はこんな感じにしました。
さあ、採点結果を見てみましょう!
問1の場合…65点
問2の場合…72点
※おまけで再現度…88点


やっぱりこちらでも7点の差がつきました!
たった7点と受け止めることもできますが、10%アップってことですからね。忖度した分、気遣いした分だけ、評価を上乗せしているのは間違いなさそうです。
さらに、おまけとして再現度でさらなる高得点を見せてくれるという、まさしく忖度というような評価まで出してきたとなると……AIが究極進化すると、幇間(たいこもち)になるのかもしれませんね(笑)。
忖度のメカニズム!

さて、ある意味本題です。なぜ感情のないツールのはずのAIが忖度をしてしまうのでしょうか。
その答えは、どのAIも「人間に使ってもらう」ことを最優先したアルゴリズムを組んでいるから、だと思います。
そのためには、人間の属性に合わせて評価する箇所や項目ごとの評価の比重を変える必要があるのでしょう。同時に、属性によって「受け入れられなさそうな回答を回避しようとする」という機能が備わっている可能性もあります。
前者はいわゆる忖度とは意味合いが異なるものの、出力される結果には「忖度っぽい何か」が加わりかねません。
後者についてはただの想像なので信憑性は極めて薄いです。ただ、もし万が一あるならば、それは忖度そのものです。
“忖度”の問題点
もし、彼らに忖度的なアルゴリズム、より正確には「属性に合わせてバイアスをかけるアルゴリズム」があるのなら、大問題です。これは「フラットな視点」による「冷静で的確なフィードバック」を求める人には、ノイズと感じられる可能性がありますから。
しかも、バージョンアップのたびに「忖度の隠し方」も上手くなり、さらに見抜きにくくなったら……そう考えると恐ろしいですね。
では、どうすれば余計なノイズを排除できるのでしょう?
それはきっと、必要な情報“だけ”を厳選することだと思います。
必要な情報とは
・制作物の種類
・制作物の意図
・制作物の最終提出先
・添削してほしいこと(※はっきりと疑問を持っていること)
字数も多くなりすぎているので、本当にかんたんに解説します。
種類
今回のイジワル企画でいえば、与えた原稿が「コラム」なのか「解説記事」なのか。そのあたりですね。種類が変われば分析のポイントも変わるので、この情報は必要不可欠です。
意図
見せる制作物が何を目標に作られたのか、ということも大事。それが分からなければ、適切な分析などできるはずがありません。
最終提出先
これはチェックのために渡す部長や課長ということではなく、その先。渡す相手の情報を調べて、その情報を分析に反映してくれるので、ここもぜひ伝えておきたい要素です。
明確な疑問
これがいちばん難しいんですが、作った自分がどこに課題感を持っているかを伝えることは、適切なフィードバックを期待するうえで非常に重要です。
ただし、あくまでも明確な疑問に限定してください。うすぼんやりとした不安をすべて伝えてしまうと、分析のポイントがズレる可能性があります。
そのことについては、もう少しあとで解説しますね。
不要な情報とは
逆に、回答にもやをかける恐れがある、不要な情報は下記のとおり。
・自分の立場
・制作期間
・制作物の直接の提出先
・制作中の違和感(※うっすら感じていること)
立場
自分が何者なのかということは、本来、制作物には関係ありません。というか、もし必要な情報なのだとしたら、制作物の中に含まれているはずですから、そこに書いていない情報は伝える必要はありません。
制作期間
苦労して作ったことを分かってもらおうと「10日間かけてつくった資料です」などの情報を与えた場合も、AIは忖度しはじめる可能性があります。
しかし、制作物の評価は、本来「デキ」だけで判断するもの。長時間がんばったんだね、という人情的な評価は、提出する上長に期待してください。
直接の提出先
部長に見せる、係長に見せるなど、情報が増えると「立場」を類推するヒントになりかねないので、伝えないほうが無難です。
うっすらとした違和感
明確な疑念は伝えるべきなのに、うっすらとした不安はNG……これがなぜダメかを一言にすると、AIは人間の何億倍もマジメだからですね。
「○○を重点的に見てね」、「○○になっているか不安なんだよね」などと伝えると、他の部分はそこそこに、そこだけを重点的にチェックしてしまう。その結果、全体の評価・分析にブレが出てしまいます。
うっすらとした違和感は伝えず、総評から判断してください。もし触れられていなければ気にする必要はないし、触れられていたらそこで初めて対処法を考えましょう。
もうひとつの「大事な活用法」
もうひとつ、どうしても書いておきたいことがあります。
それは、彼らの指摘に対して、「気にすること」と「気にしないこと」をはっきりと分けること。
こちらが意図してやっていることを指摘されても、特に気にする必要はありません。一方、無意識的なミスを指摘されたら、原因をしっかり考える必要があるでしょう。
ここに関しては、前回の「お雑煮コラム」で書いていますので、詳しく知りたい方はぜひ一度、ご確認くださいませ。
まとめ:イジワル企画はまだまだ続くよ!

この企画、思いついた段階で相当面白いと感じました。でも一方で、ものすごく長くなるだろうなとも思いました。
そして案の定、5500文字を超える大作になってしまいました。
長くなってしまい、大変申し訳ございません。……と謝る姿勢を見せながらさらに文字数を増やす魔王くん。そんな自分が大好きなんだ! やったー!
さて、AIが忖度するというか、忖度っぽく見える回答を出そうとすること、お分かりいただけたでしょうか。
改めて書きますが、だからといってAIの価値が下がることはありません。大事なのは特徴を理解して、正しい使い方を考え続けられるかどうかです。
おじさんであるぼくが使っても、非常に有用なAI。
皆さんの頭はぼくなんかよりはるかに柔軟でしょうから、きっともっと上手に活用できるはずです。
そして、めずらしく次回予告!
ある意味で、AIの恥をさらすようなこのコラムを、Claudeくんに見せたらどんな反応をするのか、見てみたいと思いませんか?(笑)
やります! なので皆様、次回もお楽しみに!
……実際にやる前からニヤニヤが止まらない魔王くん。性格が悪いですねえ。気持ち悪いですねえ。でもやっぱり。
そんな自分が大好きなんだ! やったー!!
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