以前紹介した、大人気の事務職。その1つに、物流事務という職種があることをご存じでしょうか。
製造業はもちろん、私たちの生活にも欠かすことのできない物流業界。慢性的な不況に苦しむ日本の中でも、特に活気のある業界です。
では、物流業界内での事務作業とは、具体的にどのような業務を行っているのでしょうか。
物流事務ってどんな仕事?
物流事務とはその名の通り、物流センターや配送センター、運送会社など物流関連の企業で事務作業をする仕事。
具体的な業務内容は以下のとおりです。
倉庫管理
運行管理
配車作業
これらを1つずつ、かんたんに解説していきましょう。
これぞ“事務”作業!【倉庫管理】
物流センターや配送センターには多くの荷物が所狭しと並べられています。それらを正しく管理することは、物流業界にとって欠かせない要素です。
具体的には、入庫/出庫データの入力、商品リストの作成、伝票の発行・整理、見積書・請求書の作成など。事務職というだけあってPCを使用した作業が中心で、業務のほとんどがデスクワークです。
資格があればさらに有利に!【運行管理】
倉庫の荷物を顧客に届けるのはトラックとドライバーですが、そのために車両と運転手を管理するのが運行管理という仕事。
ドライバーの勤務時間を示す乗務割の作成や対面での点呼、過労運転の防止、運行ルートの決定・指示など、安全にモノを運ぶために必須の業務を担います。
これらの業務は道路運送法や貨物自動車運送事業法などの法律に基づいて行う必要があるため、誰にでもできる仕事ではありません。国土交通省が認定する「運行管理者」の資格保持者のサポートをしながら、自身も資格取得をめざしましょう。
資格取得のスタートライン!【配車作業】
読んで字のごとく、荷物と車両、ドライバーをマッチングさせる配車作業。このほかにも荷主からの依頼・変更受付やクレーム・トラブル対応、伝票の整理などを行います。
基本的にすべての業務は前述した運行管理者の指示を受けて行います。多くの運送会社では、最車は配車係として入社し、実務をこなしながら運行管理資格取得をめざすことになるでしょう。
業界全体が上昇傾向!物流事務職の魅力は?
普段、この項目では厚生労働省が発表している「一般職業紹介状況」や同じく厚労省が運営する職業情報提供サイト『job tag』のデータを使用して平均年収や有効求人倍率などを紹介しています。
しかし、今回の「物流事務」に適合する職業分類が、一般職業紹介状況にはありません。また『job tag』にも資格のいらない「出荷・受荷事務」があるのみ。同じく資格不要の配車係とは大きく差が出ないと思われますが、もっとも収入の高い「運行管理」含まれていません。あらかじめご承知おきください。
有効求人倍率
出荷・受荷事務員の有効求人倍率は1.83(令和4年度)。これは求職者1人あたりに1.83件の求人があるため、比較的、採用されやすいことになります。
事務職紹介の記事でもお伝えしたとおり、全体的に人気の高い事務系職種の中では、かなりおすすめと言えるレベル。事務職を探している方は、ぜひチェックしてみてください。
賃金
『job tag』での出荷・受荷事務員の平均年収は480.3万円。全職業の平均年収は460万円程度と言われていますので、平均的な収入と言えるでしょう。
ただし、前述のとおり、収入の高い運行管理の仕事は含まれていません。それを踏まえれば、物流事務自体は収入にも期待できる職種と言えそうです。
労働時間
同職の平均労働時間は1カ月あたり166時間。これは全業種の平均と比較して、2時間ほど多い程度です。
1カ月あたりの出勤日数を20日と仮定した場合、月の残業時間は6時間。一般事務と同じく残業の少ない業種と言っても差し支えないでしょう。
将来性
前回の「構内作業」紹介でもお伝えしましたが、物流業界は業績が拡大中。そのため、ドライバー募集に合わせて事務職員も募集する企業が増加傾向にあります。
安定感のある業界で長く働きたい。そういう方にも物流事務はおすすめの職種です。
未経験者が始めやすい!物流事務に必要な資格・スキルは!?
物流事務はその名のとおり、物流業界における事務職。そのため必要な資格・スキルは、一般事務と共通項が多くなっています。
○○が話せると有利!?物流事務にオススメの資格!
運行管理者
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
TOEIC(600点以上)
まず、物流事務に欠かせない資格が運行管理者。こちらは実務経験があれば、その間に講習を受けることで無試験で取得できますが、未経験者は試験に合格する必要があります。
一般事務と共通するのがPCスキルを証明するMOS。特にExcelを用いた作業が多いため、Excelだけでも取得しておきましょう。
TOEICは、海外企業との取引が多い企業なら特に有効。点数は高いに越したことはありませんが、600点で十分に通用します。
大事なのはコミュ力!おすすめのヒューマンスキル!
コミュニケーションスキルが高い
ホスピタリティマインドを持っている
物事を細かく調べることが好き
未経験から物流事務をめざすうえで、気になるのがヒューマンスキル。こちらは資格以上に、一般事務と共通項が目立ちます。
まず何より必要なのがコミュニケーションスキル。多くの人とやり取りが発生する物流事務に、コミュ力は必須と言えます。
またドライバーは長距離運転や渋滞など、予想以上に疲労を感じていることも。相手の状況や感情を汲み取り、適切な対応ができる人は物流事務に向いています。
事務の中でも物流事務で特に役立つのが3つめ。日々変化する交通情報や複雑に絡み合う運行スケジュール、さらには各種法律など、事務職がチェックすべき項目は多岐にわたります。これらを調べることに抵抗を感じる方は、業務中に厳しいと感じる場面があることでしょう。
まとめ:自分を客観的にアピールしよう!
人気の高い事務職の中では、比較的ハードルが低い物流事務。とはいえライバルが多いことに変わりはないため、資格取得やスキルのアピール方法など、事前の準備が必要です。
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