2024年4月に社会人デビューした皆さん、お元気でしょうか。そろそろ仕事や会社にも慣れてきた頃だと思います。同時に、心身ともに疲れを感じできた時期ではないでしょうか。
つい最近のこと。“ぼく”はインターネットで「新入社員 悩み」と検索してみました。すると、「この会社で成長できる気がしない」「自分の成長を実感できない」という悩みが上位に入っていたんですね。
このアンケートの対象は入社からちょうど1年経った新入社員が対象のようなので、皆さんとは少し感覚が違うかもしれません。それでも成長を実感できるかどうかは、仕事を続けるうえでとても大切なことだと思います。
では、社会人が「成長を実感するタイミング」とはどんなときなのか。もうとっくに成長が止まった“ぼく”が、昔を思い出して書いてみようと思います。
石の上にも三年。という言葉は意外と正しい?
ぼくがまだ「新入社員」だったころ。親や教師、先輩からこんな言葉をよく使われました。「“石の上にも三年”という言葉があるとおり、3年は続けないと何も判断できないぞ」と。
これ、今も言われるんですかね。
正直に言って、ぼくはこの言葉が嫌いです。「お客様は神様です」と同じくこっちが思うことであって、誰かに強制されるものではねえだろう。そう思います。
実際、ぼくは新卒で入った会社を、1年であっさり辞めています。そして、そのことを後悔したことは、一度もありません。むしろ23~24歳でよく正しい判断をしたと、褒めてあげたいくらいです。
でも。
どうやらこの言葉、あんまり間違ってもいないようなのです。
というのも、インターネットで「社会人 成長 何年目」と調べると、だいたい「3年目」とか「2~4年目」とか、そういう感じのタイトルばかりヒットするんですよ。
しかもマネジメント側、成長する社員側、どっちから書いても同じなんですよね。
つまり企業から見れば、新入社員は3年くらいをめどに戦力になってほしい。新入社員から見れば、3年くらい経ったら責任ある仕事を任せてもらいたい。
どちらにとっても、3年目あたりは大事な時期なのかもしれません。
そして、こうも言えると思います。そういう時期こそ、成長を感じやすいタイミングなのではないか、と。
“ぼく”が見てきた、後輩たちの「3年目」はどうだった?
以前のコラムで、ぼくのターニングポイントのことを書きました。ぼくにとって、ちょうど3年目の出来事でした。
でもそれは、「雑誌の周年イベントとぼくの3年目が重なった」だけのこと。「3年目」の重要性を考えるサンプルにはならなさそうです。
なので、ぼくがすれ違ってきた後輩くん/ちゃんたちの3年目を思い出してみました。もしかすると、何かヒントがあるかもしれません。
ケース1:Oくん(当時20代後半、雑誌編集)
Oくんは出版社時代の後輩です。背が高くてイケメンで性格もよくて、さらに頭もかなり良さそう。偏見ですが、「雑誌編集者」には不似合いな子だった気がします。
雑誌編集の経験はないものの、入社1年目から大活躍。このコラムのポイントとなる3年目には、請われる形で別部署に異動となりました。彼は新しい部署でも着実に活躍し、その後2年くらいで役職付きになったと記憶しています。
Oくんは、1年目から“シゴデキオーラ”が出てました。そして実際に、1年目からシゴデキでした。そんな彼が世間でよく言われる「3年目」に転機を迎えたのは、何か意味があるかもしれませんね。
ケース2:Oくん(当時20代中盤、サイト編集)
あ、念のため言っておきます。2人めの「Oくん」ですが、別人です。このあともう一人「Oくん」が出てきますけど、その子も別人です。ぼくと仲が良かった後輩くんには「Oくん」が多かったんですね。
この子は元お笑い芸人という、なかなかレアリティの高い経歴を持っていました。そのせいか、必要以上に上下関係を気にする子でしたね(彼によると、お笑いの世界は上下関係がとても厳しいらしいです)。部署内のいじられキャラであり、愛されキャラでした。
正直、Oくんとは違い、入社直後から活躍したわけではありません。でも彼には誰にも負けない才能がありました。彼は努力家でした。
そんな彼の3年目は、いい意味で遠慮をしなくなり、やりたいことを提案してくれるようになった時期でした。会社もそれに応えて、仕事を任せるようになっていきました。
そもそも“ぼく”程度でも長くやってればそれなりに独自の仕事をやるようになっていたし、彼の努力を考えれば当然だと、感じたことを覚えています。
ぼくが会社を辞めてしまったので、その後の活躍は分かりません。でも、役職とかはともかく、間違いなく会社に欠かせない存在にはなったと思います。
努力だけではなく、前向きさを覚えた。それがOくんの3年目でした。
ケース3:Kさん(当時20代中盤、進行管理)
ここで紹介する中で、唯一の女の子。ぼくにとって4社目となる会社の後輩です。と言いながら、入社はぼくと3カ月くらいしか変わりません。ただ彼女は若かったので、おじさんのぼくには最初から「後輩感」がありました。
彼女はとても丁寧な子でした。進行管理はクライアントと制作チームの間に入って調整するという、板挟みが当たり前の大変な仕事。ぼくたちは何度、彼女に助けられたか分かりません。
そんな彼女の3年目は……良くも悪くも入社直後と変わっていなかった気がします。もちろん、「できる仕事」は増えていましたよ。そうなっても仕事は丁寧のままだし、小さなイレギュラーでもまめに連絡をくれました。年下の後輩ですけど、本当に頼りにしていました。
ただ、自分に自信がないのか。それとも直属の先輩を尊敬しすぎていたためか。自分を積極的にアピールしない彼女は、ちょっと損な立場だったかもしれません。
というか、進行管理って、仕事が順調に進んでいると活躍の場はないんですよ。トラブルのときの調整係みたいな感じなので。
かといって、うまくトラブルを収めたところで、トラブってる時点で評価対象にならないじゃないですか。それが彼女たちの責任ではなくても、ね。
だから、何もないときに日常業務がいかに円滑に進んでいるかを上にアピールしないと、認めてもらえない。本当に損な職種だと思います。
仕事の能力は間違いなかったです。気遣いもしてくれるし、リスクヘッジも上手でした。何より、彼女には「社内のみんなに好かれる」という天性の資質がありました。
それだけに、目立つことを嫌う性格を、もったいなく感じていましたね。
ケース4:Oくん(当時20代中盤、ビデオカメラマン)
はい。3人目のOくんが登場です。この子はKさんと同じ会社の子です。そして、1人目のOくんと同じか、それ以上に「天才」でした。当時、ぼくはよく言っていました。「Oくんより成長の早い子がいるなら見てみたい」って。ぼくの社会人経験で出会った誰よりも、速いスピードで成長していきました。
何より、このOくんは性格がよかったんです。とても前向きで努力家で、そして謙虚でした。
ここまで紹介した3人みんな、かわいくて仕方ない後輩です。仕事ぶりも人柄も、全部ひっくるめて大好きでした。でも彼は、その子たちのいいところを全部足したような子でした。
彼は今年が3年目にあたります。ぼくが退職してしまったので断言できませんが、それでも間違いなく活躍しているはずです。ぼくがいた制作チームを引っ張る存在になっていると信じています。
それだけの準備を、彼は2年間でやってきましたから。
彼もKさんと同じです。あとは、自分を積極的にアピールするだけです。2人ともそれに見合う実力と人望を、確実に持っています。
4人を振り返って思うこと。飛躍するための下準備とは?
ぼくにとって思い出深い4人のことを振り返って、こんなことを思いました。「活躍するためには、下準備が必要だ」と。
1人目のOくんは1年目から活躍したけど、別部署に引っ張られたのは3年目でした。サイト編集のほうのOくんが積極的になったのも、3年目。
Kさんと3人目のOくんは、ぼくが知る限り大きな動きはないけど…でも、とっくに飛躍する準備はできてます。
その準備とはなにか。
仕事のことが分かっているとかではありません。大切だと思うのは、人間関係です。
仕事は1人ではできません。同僚との関係がよくないと、円滑に進みません。そもそも管理職の人たちは、同僚といい関係を作れていない人に大きな仕事は任せないでしょう。そして、そこで結果を出さないと、役職候補に上がらないと思います。
入社して1~2年で人間関係を深めて、同時になんとなく仕事も覚える。3年目あたりでその2つが噛み合い、大きな仕事を任される。それを成功させて、自己成長を実感する。
業種や職種を問わず、こういうサイクルが出来上がっているのかもしれませんね。
まとめ:3年目にこだわる必要なんてない!
人間関係が成熟しはじめる3年目あたりに、大きな仕事を任される人が増える。そしてそれを成功させる。だから3年目あたりが、自己成長を実感しやすいタイミングだ。
この勝手な推論が正しいのであれば、別に3年にこだわる必要はないですね。自分のペースで、無理なく同僚との関係を深めていけばいいと思います。
実際、Kさんや3人目のOくんが飛躍するのはこれからです。だから、2人はまだ成長を実感できていないかもしれません。
Oくんは今年が3年目ですけど、Kさんはもう5年目です。「よくあるパターン」からすると、少し遅いかもしれません。
でも、じゃあ2人が後ろめたさを感じる必要があるかと言えば、一切ないです。だって、2人とも本当に才能あふれるビジネスマンで、しかも人間的にもすばらしかったから。
その気になれば、いつでも活躍できます。ちょっとだけ自分をアピールしたら、すぐに大きな仕事や大事な役職を任されます。2人のペースでいいんです。
皆さんも3年目とかにこだわらず、マイペースにやってみてください。日常的にこなしている仕事だと、あまり成長は感じられません。でも、感じないだけで、日々成長しているはずですからね。
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