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「向上心」はなぜ必要?スポーツ選手から大切さを考えてみる!

今回のコラムのテーマは「向上心の大切さ」です。

向上心という言葉。もしかしたら、特に若い方にとって、あまり好きな言葉ではないかもしれません。だって上司や先輩に「お前には向上心が足らん!」と怒られることもあるでしょうから。

でも、安心してくださいね。別に老害チックなことを言いたいわけではありません。

安心して読んでいただければ幸いです。

向上心を生む要因。それはきっと「より高い目標」

なぜ向上心が大切なのか
今回、向上心をテーマにしようと思った理由。

それは、2024年の日本プロ野球(以下、『NPB』)を見ていたら、明らかに投手の活躍が目立っていたからです。

「え?」

今、皆さんの心の声が聞こえた気がします。大丈夫。きちんと説明します。

2024年の投手・野手成績について

野球を好きではない方もたくさんいるでしょう。そんな方は、ここは飛ばしてくださって結構です。「今のNPBは投手が強くて、野手が弱い」。これだけ覚えておいてください。

もうひとつ事前注意を。このコラムに出てくる成績は2024年9月5日終了時点のものです。

現時点で、投手は例年以上に好成績を残す選手が目立っています。具体的に言うと、セ・リーグで規定投球回数に達している投手のうち、なんと7人が防御率1点台を記録しているのです。
(防御率は数字が小さいほどいい指標です。ちなみに、2点台後半で一流、2点台前半なら超一流です。1点台なんて、歴史上の偉大な選手たちでも一生に1~2回、達成しているくらいです)

それに対し、野手はごく一部を除いて奮いません。セ・リーグ、パ・リーグとも、規定打席数に到達している選手のうち、一流選手の証と言える打率3割を達成しているのは1人ずつです。

また、ホームラン数も例年に比べて激減。セ・リーグでは最多が23本で、20本以上打っているのもほかに2人だけ。パ・リーグの最多は30本ですが、その代わり20本以上打っている選手は他にいません。
(ちなみに、昨年のホームラン王はセ・リーグが41本。パ・リーグは26本ですが、3人が同数で並んでいました)

ちなみに、この傾向は今年に限った話ではありません。2022年あたりから「投高打低」が続いています

投手が強くなった理由こそ「向上心」では?

なぜこんな状態が続いているのか。それは、選手にとって「目標」があるかどうかが影響している。“ぼく”はそう思っています。

NPBよりハイレベルな野球リーグは、世界中に1つしかありません。アメリカのメジャーリーグ(以下、MLB)です。

NPBファンにとってはくやしいけど、世界最高のリーグはMLBだと言わざるをえません。実際、日本の選手もMLBへの挑戦を繰り返しています。

でも。

MLBへ挑戦しているのって、投手ばかりなんですよ。

2024年時点で、MLBのチームに所属している日本人選手は11人。このうち、投手も野手もやる“二刀流”の大谷翔平選手を除くと、野手は鈴木誠也選手と吉田正尚選手の2人しかいません。

ちなみに、過去も含めてMLBでプレーしたことのある日本人選手は計72人で、そのうち野手は18人。通算でも投手が圧倒的に多いんです。

つまり。

投手はNPBでプレーしていても、MLBというより高い目標をめざし、向上心を持ってプレーできる。

それに対し、ほとんどの野手NPBで活躍するのが最終目標であり、「これ以上」をめざしにくい

そんな環境が、投手が圧倒的に優位な時代を生み出したんじゃないかと思うんです。

「がんばった先にある目標」がないとがんばれない!

アスリートを例にすると、「比べるのもおこがましい」と思われるかもしれません。

でもね、偉大なアスリートも、若くて無限の可能性を持つ“あなた”も、15年間ライター界の底辺を這い続けている“ぼく”も、行動原理はそれほど変わらないと思うんですよ。

要するに、目標がないとがんばれない。目標があればがんばれる。人間なんて、そんなもんだと思うんですよ。

さて。ここで1つ、読んでくださっている“あなた”に質問です。

皆さん、目標はありますか?

なんだって、いいんです。出世したいとか、稼ぎたいとか、より大きな会社にステップアップしたいとか、海外で活躍したいとか。モチベーションになるならなんでもOKです。

前回、モチベの話でも解説しましたが、これらはすべて“内発的”動機づけにあたります。外部からの強制ではなく、自発的な欲求。つまり3種ある「社会的モチベーション」の中でも、理想的な欲求です。

そういったものがあれば、人間は意外とがんばれちゃいます。

しかも、本人は「がんばったぞ!」とは思ってないものなんですよね。なにせ、やりたいことをやっているだけですから。

だから、ストレスや疲労を感じにくい

おかげで、長期間がんばれる

その結果、がんばった分が成果として現れる

そんないいサイクルができるんでしょうね。

いちばんの問題は、意識的に目標をつくっても意味がないこと

ただね、向上心を持ちたいと考えてむりやり目標をつくっても、多分、意味ないんですよ。

○○をしたい」、「○○になりたい」。がんばるための目標は、自然に発生したものでなければいけません。

そうじゃないと、がんばれないですからね。

これが、今回いちばんやっかいなポイントです。

ある意味では、“目標を持っている”というだけで幸せと言えるのかもしれません。

さて、ここでもう一度、皆さんに問いますね。

皆さん、目標はありますか?

向上心を持つために必要なのは「あきらめないこと」

ところで。“ぼく”は好きでライターになりました。文字周りの仕事をもう15年以上、続けています。

才能もセンスもスキルもありません。でも、未だにこの仕事が大好きです。

これまでに何百万、何千万もの文字を書いてきました。でも、飽きたこともなければ、限界を感じたこともありません。

きっとね、ぼくはまだ「成長をあきらめてない」んです。

たとえば、若いクリエイターの作品を見ると、「あ、これいいな」、「お、こういうのやってみよう」って素直に思います。

ということは、自分の中に新しい要素を取り入れる余地が残っているってことですからね。

かんたんに言えば、ぼくにはまだ伸びしろがある。少なくとも、ぼくはそう思っています。

あと、環境にも感謝しています。ぼくの周りには、ぼくなんかよりはるかに優れたクリエイターがたくさんいるから。

彼らのおかげで「もっとできる」、「まだまだがんばれる」と思うことができています。

みんな、本当にありがとう。

「才能がない」はむしろいいこと!

一応言っておきます。このタイトル、才能のない“ぼく”の強がりではありませんよ。

ここで、1980年代に大活躍した元プロ野球選手・高橋慶彦さんの言葉を紹介させてください。ぼくが伝えたいことは、この言葉に集約されています。

「才能のある人って、努力が辛いんですよ。なぜなら、元からできるぶん、伸びている手応えがわかりにくいから。

俺はヘタだったから、やればやるほど『こんなにできるようになった』という喜びを味わえた。」

(引用:週刊現代「赤ヘル打線「最後のピース」高橋慶彦が走りまくった、カープの1979年」より)

ぼくには、この気持ちがよく分かります。文字周りの仕事を始めたころ、ぼくはマジでぽんこつだったから。

普通の人なら最初からできることが、ぼくはなにひとつできなかった。当然、いろんな人からめちゃくちゃ怒られました。何度も辞めようと思いました

でも、当時のぼくは勇気がなかった。だから、いやいやながら仕事を続けました。すると、いつの間にかできるようになっていました。

最初からできた人にとっては、当たり前のこと。でも、ぼくはすごくうれしかった。成長することの楽しさを初めて実感できたから。

その後、少しずつ仕事の幅が広がっていきました。そのたびに、仕事がどんどん楽しくなっていきました。

ぼくがおじさんになっても向上心を持っていられる理由。それは、高橋慶彦選手の言葉を借りると「やればやるほど『こんなにできるようになった』という喜び」を知っているからかもしれません。

だから、皆さんに伝えたいんです。特に、才能もセンスもないと自分を責めている“あなた”に。

この気持ちは、「才能がない」人だけが感じられる特権ですよ、と。

まとめ:向上心があれば年齢に関係なく成長できる(はず)

向上心があればがんばれる
なぜ、向上心が大切なのか。それは成長のために必要だからだ。“ぼく”はそう思います。

同時に、「向上心を持て!」と誰かに強制されるものではない。そうも思います。

だから、“あなた”にとっての「やりたいこと」や「なりたい姿」が見つかることを願うしかありません。

そして、うまく見つかったら。あとはあきらめずにがんばるだけです。

最後に、もう一度問いますね。

皆さん、目標はありますか?

ないという方。大丈夫です。そのうち、見つかります。ぼくも見つけたのは29歳のときでしたから。

あるという方。それを大切にしてください。そして、なにがあってもあきらめないでください。

あ、これだけは書いておきましょう。あきらめない=退職・転職しない、ではありませんよ。自分が輝ける場所を探して、そこで輝けばいいんです。

今まさに、そんな場所を探しているという方。ぜひ、『ジョブリット』を活用してください!

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