皆さん、「嫌いな人」っていますか? きっと、いますよね。では質問を変えます。嫌いな人と、どう付き合っていますか?
今回はちょっとネガティブに見えるテーマでコラムを書いてみようと思います。
ネガティブとはいいつつも、必要なことでもあります。だって、「今までに嫌いな人に出会ったことない」という人なんて、まずいないと思いますもん。
生きていくうえで。もしくは、働くうえで。どうしても避けられない「嫌いな人」。こういう人と、どうやって付き合っていけばいいのか。
今回も、インターネット上の意見=みんなの知恵と、それから長いこと生きてきたおじさんである“ぼく”のやり方を書いていきます。
嫌いな人との適度な距離感ってどのくらい?
人間は勤勉な動物です。24時間、精神的な活動を休むことはありません。寝ている時間でさえ、いろいろなことを考えてしまうくらいですから。
そしてその多くは、その人の“心”を守るための活動ではないかと思っています。
別に“ぼく”は心理学や動物学を学んだわけではないので、このあたりはすべてイメージです。でも、なんとなくそんな気がしています。
もしこの仮説が正しいのなら、人間は意識的な方法だけではなく、無意識下でも嫌いな人との距離感をコントロールしているのではないでしょうか。
そして、もしそうならば、嫌いな人との付き合い方を考えることで、よりうまく距離感を保てるようになるのではないか。
同時に、それは精神活動の軽減=ストレスの軽減に役立つのではないか。そう思ったわけです。
まあ、仮説on仮説ですから、まったく的外れかもしれませんけど。
とにかく、インターネットで調べた意見と、それから“ぼく”が日常でやっている方法。それらを紹介していきます。
このコラムが皆様の人生の一助になれば幸いです。
みんなの知恵①:マイルドな言葉に置き換える
インターネットで調べた「嫌いな人との付き合い方」その1。それは自分の感情を意識的にソフトな言葉へ置き換えること。
たとえば、すでに何度も書いている「嫌いな人」。この表現を少しマイルドな「苦手な人」に置き換えてみましょう、ということですね。
というのも、人間には「言霊(ことだま)」というのがあるんですよ。心の中で「この人、嫌い!」って思ったり、それを愚痴として友人・知人に伝えてしまうと、さらに嫌いになっていくものなんです。
それを逆方向に利用して、マイルドな言葉に置き換えることで、相手の印象をソフトにしていく。認知科学でいうところの「プライミング効果」ってやつです。
同じように「うるさい人」を「明るく活発な人」、「仕事ができない奴」を「勉強中な人」、「許せないクソ野郎」を「残念な人」。こんなふうに変えてみるといいそうです。
みんなの知恵②:無理やりでもいいところを探す
これも心理学で証明されている(らしい)方法です。人間というのは、一度嫌いになってしまうと、イヤな部分にしか目がいかなくなってしまうそうです。
そんなことをしていれば、さらにイヤな部分を見つけるのも当然。そうやって、ますます嫌いになっていくものらしいです。
それを避けるためにも、無理やりにでも「いいところ」を探してみましょう。そうすると「あの人にはこんないいところもあるんだ」と、少しだけ優しい気持ちになれるかもしれません。
そもそも、嫌いなあの人も、大好きなあの子も、みんな同じ人間ですからね。完璧な人間なんていないのと同じように、すべてが「悪」な人間もいないはず。
いいところを見つけられないのは、多分、見る目が曇っているからなんです。多分。
みんなの知恵③:物理的に離れる
会社や学校で、物理的に近くに寄らないようにするということですね。これ、環境的に可能であるならば、ぜひやってほしい対策です。たとえば席替えしてもらうとか。
実際、“ぼく”もやったことあります。コロナショックで続けていた自宅勤務が解除されるとき、ちょっと裏から手をまわしてこんな席割にしたんですよ。
いやあ、この席割のときは本当に快適でした。ストレスを感じることはほとんどなく、ただでさえ楽しい仕事がより楽しくなり、毎日が充実していました。
しかし、いいことはいつまでも続きません。1年後、いろいろな理由でさらなる席替えがあったんですが、そこでクソ野郎の隣になってしまいました。
それまでが楽しすぎたせいで、そのあとのストレスは半端なかったです(苦笑)。
ですが、この方法自体はとても有効です。
一見、わがままに思われるかもしれないけど、合わない人に無理やり合わせるより、離したほうが仕事がスムーズに進みますから。
会社のため、自分のため、相手のため。堂々と、「あいつだけはどうしても嫌いだから、離してくれ」とお願いしちゃいましょう。
みんなの知恵④:あえて積極的に近づく
これは個人的にはおすすめしません。というか、ぼくにはできません。でも、インターネット上の意見の紹介パートですから、いやいや紹介します。
「嫌い」を「嫌い」のままにしないために、あえて近づく。そんな意見が多くみられました。
具体的な方法論として、「こちらから挨拶する」「積極的に話題を振る」「相手の弱点克服に協力する」などが書いてありましたね。
なるほど。なかなかうまい方法だと思います。ぜひとも実践していただきたいですね。嫌いな人を相手にこれができるほど、精神的に成熟している方であれば。
ただ、最初にも述べたとおり、ぼくには無理です。なんたって、精神面の成長が18歳でぱったり止まったままなんですから。
じゃあ、お前はどうやってるの? という質問に答えていきましょう。
ぼくの知恵①:自分の中でそいつの存在を消す
あらかじめ書いておくと、ぼくはそもそも人を嫌いになることがあまりありません。本当に嫌いになった奴は、人生で2人くらいしかいません。
つまり、多分だけど「嫌い」のハードルが普通の人より高いんだと思うんですよね。その分、嫌いになったら、一生許すことはありません。
だから、そいつと積極的に絡むなんて絶対に無理です。いいところを探そうとも思わないし、マイルドな言葉に置き換えることもしません。
じゃあ、どうしているか。
自分の中でそいつの存在を消します。いないものとして扱います。声が聞こえても、聞きません。姿が見えても、見ません。
この感覚は英語で説明するほうが正確です。“Hear(聞こえる)”はあっても“Listen(聞く)”はしません。“See(見える)”はあっても“Watch(見る)”はないんです。
でも、これって、プライベートの人間関係ならいいけど、仕事だとそうはいきませんよね。
じゃあ、仕事のときはどうしてきたか。
ぼくの知恵②:周囲に嫌いだと伝え、同じ仕事をしないようにする
はい。これです。上司にも先輩にも後輩にも、全員に伝えます。極力、仕事を一緒にやらなくていい環境をつくります。
子どもっぽいですよね。自分でもそう思います。
ただ、さっきも書きましたが、合わない奴に合わせるなんて、時間的にも労力的にも無駄でしかありません。
そんなところにエネルギーを使うより別の場所で活躍したほうが、会社の利益になるはずです。
ただし。これを実行するうえで、必要になることがあります。
まず、まわってきた仕事に文句を言わないこと。だって、扱う仕事を自分から制限しているんだから、文句を言う資格なんてありません。
もうひとつ、誰がどう見ても分かるような成果を出すこと。自分のわがままを通させるには、“普通以上”の実績を出さなければいけません。
ぼくにそれができていたかは分かりません。でも、わがままは聞いてもらえたし、クビにもならなかったので、それなりだったのかもしれません。
仕事では、「嫌いにならない」ことを最優先するべき
「お前は嫌いな人が少ないからそれができるんだろ?」
そういう声があるかもしれません。ぼくもそうだと思います。
でも、そもそも会社組織で働く場合、最優先は「嫌いにならないこと」です。だって、会社の利益にならないことなんですから。
では、なぜ他人を嫌いになってしまうのか。いろんな意見があると思いますが、ぼくからすると「他人に期待しすぎ」なような気がします。
期待するから、裏切られる。裏切られたから、嫌いになる。
こんなロジックなんじゃないかと思うんですよ。
期待はするな。予測しろ
過去、ぼくも部下を持つ立場だったことがあります。そのときに自分に言い聞かせていたのは、「期待せず、予測する」というスタンスでした。
当然、部下に仕事を指示するときもありました。そのとき、「こいつならこれくらいやってくれるだろう」みたいな人選は、しなかったつもりです。
そうではなく、「こいつに任せたらこうなるだろう」という予測をします。その結果、上手くいくだろうと想像できた人に任せます。
もし、この予測が外れても、悪いのはその人ではありません。ぼくの見る目がなかった。それだけです。
そうすれば、嫌いになることはないんじゃないかな。と思うのですが、いかがでしょう?
そうは言ってもかわいい後輩には期待しちゃう
とはいえ、かわいい後輩っているもんですよね。ぼくにもいましたよ。先ほどの座席表で言うと、ぼくの左隣りの女の子がいつもコラムに登場させるKさん。そして正面の後輩がOくんです。
Kさんは職種が違うので、業務上で期待することはありませんでした。彼女に期待するのは、ぼくがボケたときの冷たい視線とちょっと辛辣なツッコミだけです。
ただ、Oくんはぼくと同じ制作チーム。そして、未経験ながら誰から見ても“天才”でした。だから、彼に期待するなというのは無理な話です。
でもね、ここでも大事なことがあります。
正直、ぼくも彼に期待していました。でもそれは、結果ではなく”過程”に対する期待です。
いくら天才でも、毎回100点というわけにはいきません。
でも、アプローチなら話は別です。正しい姿勢を持っていれば、結果がうまくいかなかったとしても経験を残します。その経験は次の作品づくりに活きるんだから、毎回、実質100点みたいなもんですよ。
もし、どうしても期待しちゃう相手に対しては、こんな感じで結果より過程に注目してあげてください。
まとめ:嫌いな人をつくらないようにしよう!
今回は「嫌いな人」との付き合い方を考えてみました。
でも、できれば、そもそも「嫌いな人」をつくらないことが理想だと思います。
「嫌い」という感情は隠しきれません。必ず相手に伝わります。
そのとき、相手はどう思うか。当然、こちらにいい感情を持つはずがありません。その結果、嫌いな相手に嫌われたこちらはますます相手を嫌いになり……行き着く先は無限ループです。
そうならないためにも、人を嫌いにならないように気をつけましょう。
それでも、どうしても嫌いな人、苦手な人、合わない人は登場します。そのときは、素直に物理的・精神的に距離を取りましょう。
無理をしても、いいことはありません。
特に会社員であるならば、距離を置くべきだと思います。自分の心を守るために。そして会社の利益を大きくするために。
それでも、あまりに嫌いな人が多すぎるなら。もしくは、上司に相談しても改善してもらえなければ。
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