前回まで自動車運転免許、MOS、秘書検定、コミュニケーション検定と、さまざまな職種に役立つ万能資格を紹介してきました。
今回は少し毛色を変えて、特定の業種でとても力を発揮する資格を紹介します。
それが「登録販売者」。かんたんに言えば、ドラッグストアなどで医薬品を販売できる資格です。
今回は登録販売者の取得にかんする難易度や費用、そして将来性などを分かりやすく解説します!
登録販売者のステータス (ジョブリットメディア編集部調べ) | |
合格のしやすさ | ★★★☆☆ |
就職/転職活動に与える影響 | ★★★★★ |
実務に与える影響 | ★★★★★ |
取得にかかる期間 | ★★☆☆☆ |
取得にかかる費用 | ★★★☆☆ |
おすすめ度 | ★★★★★ |
誰でも受験できる!登録販売者の概要
ドラッグストアやコンビニで医薬品を購入するとき、スタッフさんが服用方法や副作用の説明をしてくれますよね。
実はあの説明、誰でもできるわけではありません。薬剤師、もしくは今回紹介する登録販売者にしかできない業務なのです。
そんな私たちの生活に直結する資格について、くわしく紹介していきましょう。
登録販売者の概要
登録販売者とは、かぜ薬や鎮痛剤などのドラッグストアやコンビニなどで一般医薬品を販売できる資格です。
実はこの資格は歴史が浅く、2009(平成21)年の薬事法改正により誕生しました。
この資格を持っていると、薬局やドラッグストア、コンビニなどで一般医薬品の一部を販売できるようになります。
かなり人気の高い資格で、毎年2万人ほどが新たに資格を得ています。
試験レベルについて
都道府県や年度により異なりますが、登録販売者試験の合格率は40~50%程度。
ちなみに、医薬品を取り扱う資格として有名な薬剤師の合格率は68.4%(引用:厚生労働省『第108回薬剤師国家試験 大学別合格者数』)。数値だけを見比べると、登録販売者は難易度が高いと思われるかもしれません。
しかし、合格率の差には「受験資格」が大きくかかわっています。
登録販売者は誰でも受験できるのに対して、薬剤師は6年制の薬学部を卒業することが必須条件となっています。そのため、合格率に大きな差が出ています。
一般的に、「合格率が高い」と言われる合格率70%には届きませんが、それでも40~50%なら十分狙えるのではないでしょうか。
受験料について
試験は47都道府県、それぞれ個別に行われます。そのため試験内容や受験費用は、都道府県によって変わることを覚えておきましょう。
2024年度のデータでは、費用がもっとも高いのは北海道で18,200円。反対にもっとも安価なのは大阪府や京都府、徳島県などの12,800円です。
ちなみに、登録販売者の試験は住所や本籍地にかかわらず、どの都道府県でも受験可能。同じ年に複数の都道府県で受験することもできるので、少しでも合格率を上げたい方は覚えておいてください。
登録販売者をおすすめする4つの理由
最初にも書いたとおり、医薬品販売にかかわる職種で大きな価値を持つ資格。
では、この資格のどこに価値があるのでしょうか。
ここからは登録販売者のメリットを解説していきます。
メリット①就職・転職に有利
病院に行く時間もないほど忙しい現代人において、頼りになるのが一般医薬品。かぜ薬や鎮痛剤、整腸剤などを使ったことのない人は、まずいないでしょう。
そんな一般医薬品をお店が陳列・販売しようと思ったら、必ず薬剤師か登録販売者を雇うことなります。となれば、就職や転職に有利になることは言うまでもありません。
ちなみに、一般医薬品は副作用のリスクに応じて、第1類、第2類、第3類の3種があります。このうち、登録販売者が取り扱えるのは第2類と第3類のみ。とはいえ、この2種が医薬品全体の90%を占めているため、その重要性に変わりはありません。
メリット②収入がUPする
前述のとおり、一般医薬品は薬剤師か登録販売者がいないと販売できません。そのため、薬剤師が常駐する薬局はともかく、ドラッグストアやコンビニエンスストアでは非常にニーズの高い資格となります。
当然、そのことは給与にも影響。実際、アルバイト・パートでも時給が100~200円変わるほか、社員であれば初任給から25~30万円MOSということもあります。
また、一定期間勤務すると、販売責任者や店舗管理者を担えるようになることも大きなメリット。この場合、収入がさらに増えるほか、キャリアアップも叶います。
メリット③将来性が高い
2009年の薬事法改正以来、医薬品を販売できる登録販売者のニーズは上がり続けています。今は医薬品を扱っていないコンビニでも、登録販売者さえ確保できれば取り扱いたいと考えているところは多いでしょう。
また少子高齢化が進む日本では、都会・地方を問わず、ドラッグストアや医薬品を扱うコンビニは増えていくと予測されます。
現時点でも仕事に困ることはなく、今後ますます必要となる資格。それが登録販売者です。
メリット④やりがいを感じられる
医薬品販売の仕事は、困っている人を助ける仕事でもあります。お客様の症状に合った医薬品を提供できれば、心のこもった「ありがとう」をたくさんもらえることでしょう。
健康に直結するからこそ信頼され、喜ばれる仕事。これ以上、やりがいのある仕事はないと言い切ってもいいかもしれません。
まとめ:取得後はまずドラッグストアで経験を積もう!
登録販売者の資格がいかに役立つか、おわかりいただけたでしょうか。
最後に、1つ注意を。
資格を取得しても、いきなり正規の登録販売者になることはできません。最初は、すでに経験を積んだ販売者の管理・指導のもと業務にあたりながら、下記の条件を満たす必要があります。
・直近5年以内に2年以上かつ通算1,920時間以上の実務経験
・直近5年以内に1年以上かつ通算1,920時間以上の実務経験に加え、指定の追加的研修を修了(令和5年4月1日より適用)
つまり、資格取得後はまず正規の登録販売者が在籍する店舗で2年程度働き、研修期間を終えたらその後の進路を考える。それがもっとも王道のキャリアパスと言えるでしょう。
ちなみに、取得直後の勤務先としておすすめなのはドラッグストア。コンビニと比べて薬剤師が在籍していることが多く、スキルアップしやすいからです。
(もちろん、薬剤師が在籍するコンビニなら不利にはなりません)
収入もやりがいも将来性も、すべてを兼ね備える登録販売者。興味のある方はぜひチャレンジしてください!
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