今回は、たまにある“私事”のコラムです。
また、新年早々で恐縮ですが、明るくない話も出てきます。「こんなの読みたくねえ!」っていう“あなた”は、どうぞブラウザバックしてくださいませ。
テーマは「お世話になった人への感謝の伝え方」です。
感謝は素直に伝えましょう
このコラムを何度か読んでいただいた方には、耳にたこ、いや目にいかができるくらい見たことかもしれません。
これを書いている“ぼく”は昭和生まれの、いい年をしたおじさんです。
そして、まごうことなきポンコツです。
だから、これまでの人生でいろいろな人に迷惑をかけまくってきました。
それでも、さまざまなジャンルの先輩たちから厳しくもあたたかくご指導いただいたおかげで、なんとか今日まで生きてこられました。
でね、おじさんであるぼくの先輩たちということは、その方々もそれなりに年齢を重ねた方が多いんですよ。当たり前ですけど。
ということは、これまた当然のことで、人生のゴールがいつ来てもおかしくないわけなんですね。
だから、こんなことを考えたんです。
「本音」ほど伝えるのは恥ずかしい?
軽くネットを見てみたのですが、どうやら感謝を伝えきれていないと感じている人は多いみたいですね。そういう記事がたくさん見つかりました。
そして、そんな記事を読んでいると、「本当に思っていることほど伝えられない」という方が多いようです。
わかります。ぼくも同じような感覚でいますので、すごく納得できました。
そんな中、こんな記事を見つけました。
>アルファあなぶきStyle様「感謝の気持ちの伝え方に関するアンケート」
いつも書いていますが、ぼくの感覚ほどあてにならないものはありません。そんなとき、こういうふうにデータとして見せてくださるサイト様は、個人的にとても貴重でありがたいものだと思っています。
そしてここでも、伝えきれていない理由の1位は「恥ずかしいから」という結果ですね。
なぜ恥ずかしいんでしょう?
同時に、こんなことを思ったわけですよ。
「ありがとう」なんてたった5文字が、なんで恥ずかしいんでしょうか? 別に変なこと、おかしなことではないじゃないですか。ましてや、相手がそれを拒絶することも基本的にありえないわけですし。
これがいわゆる恋愛の告白なら、話は分かるんです。おかしなことではなくてもシンプルに、断られたらださい、かっこわるい。なによりみじめ。周りじゃなく、自分でそう思っちゃう可能性がありますからね。
でも、ありがとうと伝えることに、そういったリスクは皆無。なのに、伝えるのが恥ずかしい。
なんとなく、矛盾しているように思えるんですよね。
んで、もうひとつ面白いのが、この言葉って受け取る方もちょっと恥ずかしいんですよね。
だから、照れ隠しも含めて「急にどうしたの?」なんて言っちゃうんですよね。
人間って本当に不思議な生き物です。
答えは、隠しているものを見せるから?
結局のところ、普段隠していることをさらけ出す。それが恥ずかしいと感じる理由なのかなと思いました。
そして、恥ずかしさの強さを決めるのは、隠していた期間と思いの強さなのかなとも。
たとえば、友だちには気軽にありがとうと言えるのに、両親には言いにくいとかね。これは主に期間が影響するパターンでしょう。
そして、告白も含めて恋人や好きな人に対して感情をさらけ出すのが恥ずかしいのが、後者、思いの強さが影響するパターンかな。
どちらにせよ、本音ほど伝えにくいのかもしれません。
でもやっぱり、言われたらうれしい!
先ほど、言われた側も照れちゃうって書きました。
でもね、これまたインターネット上で“言われたらうれしい言葉”と検索すると、「ありがとう」は常に上位にランクインしているんですね。
これも、隠したがるという人間の特性のせいなんでしょうか?
うれしいんだけど、それをさらけ出すのは恥ずかしいから、「急になんだよ~」なんてまぜっかえしちゃうのかもしれません。
「ありがとう」は素直に伝えるべき!
恥ずかしがり屋こそ人間の本性。
ここまでいろいろ調べたり考えたりして、そんな風に思いました。
でもね、やっぱりね。「ありがとう」は伝えるべきです。あと、「ごめんね」も。
だって、社会人がこの2つのワードを素直に言えると、職場の人間関係は一気によくなりますから。それはおじさんならではの、長い実体験から確信しています。
好かれる社会人はお礼が言える!
以前、このサイトの記事で、「職場で好かれる人」、「嫌われる人」の記事がありましたね。
そのどちらでも、「ありがとう」と「ごめんなさい」が言える人は好かれるし、言えないと嫌われるとありました。
これは、ぼく個人の感覚とも完全に一致します。
まあ、好かれる/嫌われるなんて、業界や業種を問わず共通なんでしょうね。考えてみれば、当たり前のことかもしれません。
ぼく自身、このコラムを書くことで「やっぱりこれって大事だよな」と再確認することが多いのですが、感謝・お礼を伝えることはその筆頭に置くべきことでしょうね。
ま、ぼくの場合、「ごめんなさい」を言う方が圧倒的に多いんですけどね。昔話だけではなく、現在進行形でいろいろな方に迷惑をかけ続けているので。まったく自慢になりませんね。
後悔、先に立たず
この言葉を知らない方はいないでしょう。ぼくだって最初に聞いたのは小学生とかだったと思いますし。
でもね、年を取るほどこの言葉はどんどん重くなってきました。
最初に書きましたが、ぼくはおじさんです。そのぼくがもう少し若いころ、さんざん迷惑をかけて、それでも許して助けてくれた先輩たちの多くは、ぼくよりさらに年上です。
その中には、とても悲しいことに、すでに旅立ってしまった方もいらっしゃいます。
そして先日、ぼくにとっての大恩人が、若くして亡くなったという連絡がありました。
その方の文章から、そしてその方との会話から、ぼくは多くのことを学びました。少なくとも、ぼく自身はそう認識しています。
ついでに原稿の書き方・スタイルにかんしては、
“影響を受ける”なんて言葉では済まないほど、露骨にパクっています。
何より、そもそもその方がいなければぼくは出版社へ入社することはありませんでした。ということはその後のぼく、今のぼくも絶対にいないわけです。
そんな大恩人に対して、「ありがとう」を言えずじまいで終わってしまった。
その悲しい事実が、ぼくにこのコラムを書かせています。
ぼくがいちばん大事にしている言葉
「物書きの人生に無駄なし」。
これは、ぼくがその方から教わった言葉であり、文字周りの仕事を続ける上でずっと心に留めている言葉でもあります。
ぼくたちは、自分で学んだ・調べたことだけではなく、感じたことや考えたこともすべて、作る文章の元ネタにしています。他のライターがどうしているかは知りませんが、99%が同じだと思います。
だから、人生で起こったどんなことも、無駄にはならないんです。原稿に昇華できるんですから。
すごく分かりやすい例を出します。
ぼくと動画カメラマン、2人で取材に行ったとしましょう。さんざん撮影して、取材は終わりました。しかしなにかしらの理由でNGとなり、撮影した素材はお蔵入りになったとします。
この場合、カメラマンは完全にムダ働きです。そこで撮影した映像は、たとえ1秒であろうとほかに流用することはできません。
でも、ぼくらは違います。個人名や企業名を隠したうえで、コラムなどに書くことができます。なんだったら、NG話のほうが需要あったりしますしね。
このように、ライターって見たまま・聞いたままを書く仕事ばかりじゃないので、体験もネタ元にすることができるんです。
そのとてつもなく楽しい事実を文字周りの仕事を始めた直後に知ったことで、ぼくはこの仕事が大好きになったし、その後の仕事ができなさすぎる期間も乗り越えられたと思っています。
そして今、実際にそのころのエピソードを(かなり薄めて)書いてお金をもらってるんですからね。
うん、あの時期は無駄じゃなかった! 月200時間を超える残業(もちろん残業代はなし)すら、無意味じゃなかったんだ! やったー!
まとめ:親孝行 したいときには 親はなし
こんな言葉もあるよなって思い出したので、タイトルにしておきました。
ぼくが子どもの頃に(完全には)理解できなかったけど、大人になってから「そうだ!」と思った言葉の2位が「後悔先に立たず」で、3位が「親孝行~」です。順位が1つ低い理由は、まだ親が元気だからですね。
ちなみに1位は「○○(テレビ番組の名前やマンガのタイトル)ばっかり見てると馬鹿になるよ!」です。圧倒的大差ですよ、もう。だって、そのとおりになっちゃいましたから。
ということで、年上の言うことの中には、お若い皆さんが年を取ってから「本当だったんだな」と気づくこと“も”あります。全部じゃないけどね(笑)。でも、「感謝とお礼は素直に伝えたほうがいい」は間違いなく合っていると思います。
皆さん、ぜひチャレンジしてみてください。まずは隠している期間の短い、そこまで強い思いでもない、コンビニの店員さんに言ってみるとかから始めてはいかがでしょうか。
自然にできるようになれば社会人として信頼してもらえる(はず)し、転職もうまくいくようになる(気がしないでもない)と、いいことづくめですからね。
そして転職を考えるときは……ぜひ学歴・経験不問の求人サイト『ジョブリット』をご活用ください!
うん、うまく宣伝で閉められた。先輩、成長しましたよ!
そして本当に、ありがとうございました!
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