皆さん、タバコは吸いますか?
お若い“あなた”だと、吸わないっていう返事が多そうですね。実際、スメハラなんて言葉もできたくらいですし。
ただ、おじさんである“ぼく”の場合、周囲に吸っている人が当たり前のようにいる時代に育ったので、そこにかんしては心が広いかもしれません。
まあ、自分が喫煙者ということが最大の理由ですけど。
そんなぼくにとってはとても大切な、でも吸わない人にとっては邪魔なもの。
『タバコ休憩はなぜ許されるのか?』が今回のテーマです。
慣習は生まれるだけの理由がある!
タバコ休憩というと、一部の嫌煙家さんから「ただのサボリだろ!」と突っ込まれるかもしれません。
それ自体は必ずしも間違いではないのですが、日本の場合、慣習的に「タバコ休憩」は許されている印象がありますよね。
そして、そういう慣習が生まれるにはそれなりの理由があるんです。
今回は自分への言い訳も含めて、タバコ休憩の歴史を書いていきたいと思います。
60年前の日本はぜったい臭かった!
さて、さっそくですが下記をご覧ください。
知らない人は少ないと思いますが念のため解説しておくと、JTとは「日本(Japan)たばこ(Tabacco)産業」の略称。タバコって英語でもTabaccoなんですね。
(そのほか「cigarette(シガレット)」とも言います)
いわば、この数値はタバコと言う合法ドラッグの大元締めであるJTさんの調査結果をまとめたもの。信憑性は間違いないでしょう。
そして、この表のうち最古となる昭和40(1965)年、つまり60年前の日本人成年男性の喫煙率は……驚愕の82.3%!
いやあ、喫煙者のぼくから見ても異常な数値です。
世界の喫煙率はどのくらいだった?
さて、ここで世界の喫煙者率の推移も調べてみましょう。
先ほどの表と比べると、ちょっと見にくいですね。勝手にリンク貼っといて文句言うのもあれですけど。
この表は先ほどとは違って、15歳以上、性別関係なしの数値なので、日本の喫煙率が50%前後になっています。
そしてこれを見る限り、1960年代に日本より喫煙率が高かったのはオランダ、デンマークだけ。同レベルだったのもイギリスくらいですね。
つまり、少なくとも当時は、日本は世界有数のタバコ大国だった。そう言えるではないでしょうか。
タバコ休憩が当たり前になった理由
ここからは完全に想像です。というか、タバコ休憩なんて法律や条例にない特殊ルールを正確に判断することはできません。
ただ、すごくかんたんに理屈をつけて解説することができます。
1965年といえば、いわゆる高度経済成長期の真っただ中。その発展を支えていたのは、男性サラリーマンだったことでしょう。
いや、女性差別とかじゃないですよ?
ただ、まだまだ女性の社会進出が未熟だった時代のこと。もちろん事務職を中心に女性社員もいましたけど、現代のように各セクションで活躍していたとは考えにくいと言わざるを得ません。
また、当時は結婚したら女性は退職するのが当たり前という時代でもありました。
そんなことから、会社員の中心は男性だった、と考えることができます。
当時のオフィスを想像してみよう!
そんな環境的にも、さらに言えば時代的にも、当時のオフィスのパワーバランスは圧倒的に男性優位。
そして、そのうち8割以上が喫煙者。
ここから導き出される答えは一つですよね。
当然、喫煙者の声のほうが圧倒的に大きかったでしょうし、会社も喫煙者に配慮した職場環境づくりを進めていたでしょう。
ただ、当時はタバコ休憩なんてありませんでした。
だって、オフィスのデスクで普通に吸えたんだから。
今思うと、当時はひどかった!
そもそもの話、当時の喫煙環境は今のぼくから見てもひどいものでした。電車の駅はもちろん、電車内や飛行機内、バス内でもタバコが吸えたんですからね。
当然、喫茶店とかレストランも喫煙できるお店が大多数でした。
そんな流れが大きく変わったのは、2003年あたりだったと思いますが、東京都の千代田区が(多分)全国で初めて、路上喫煙禁止条例を施行したときからではないでしょうか。
その後、いろいろな自治体が類似した条例を出しはじめ、現在に至るような気がします。
若干の不便を感じることはあるものの、喫煙者であるぼくですら基本的にはいい流れだと思えているので、非喫煙者ならなおさらでしょうね。
オフィスで吸えなくなる代わりの「休憩」だった?
この流れは、だんだんとオフィスにも広まっていきます。今ではオフィスでタバコが吸える会社なんて超レアな存在ではないでしょうかね。
でね、やっと本題に戻るけど、この変革の流れに伴ってできたのが「タバコ休憩」だと思うんですよ。
そもそも喫煙自体は違法行為ではありません。そんなタバコを「これからはオフィス内禁煙だ!」と禁止する代わりに、「しかたねーから、タバコ休憩くらいは認めてやるよ」となったんじゃないですかね。
いやあ、ありがたやありがたや。
そもそも「タバコ休憩」って「休憩」なの?
そういえば、タバコ休憩って、厳密に言えば、いや正確には“法律的”に言えば「休憩」にあたらないという話もあるんですよ。
これを正しく理解するには、「休憩」に対する労働者の感覚と法律上の定義にギャップがあることを知っておかなければいけません。
喫煙者であるぼく自身、喫煙所でタバコを吸っている時間は「休憩している」という感覚があります。なんだったら、「さぼってる」というかむしろ「さぼりに行く」ときすらあるので、非喫煙者から見たら「休憩」としか思えないですよね。
でも、前に「バイト先でよくあるNG行為」という記事でも書いたとおり、労働基準法における休憩って条件が厳しくて、業務から完全に離れていなければいけません。
上司から呼び出されたら、すぐに戻れる。来客や電話があったら対応できる。そもそも喫煙所でも仕事のメールを打ってるかもしれない。
こういう状態は「休憩」とみなされないんです。
ということは。
ぼくが2時間に1回、タバコを吸いに行くのは休憩でもさぼりでもないんだ。やったー。
身体への影響は?
ここまでいろいろと書いてきましたが……。
副流煙の危険性については無視かよ、このヤニカスが!
そんな声が聞こえた気がするのは、ぼくの勘違いでしょうか。
でも、ぼくはその意見には極めて否定的なんですよ。
だって、先ほども書いたとおり、60年前の日本って世界有数のタバコ大国だったんですよ。
もし、タバコが本当に身体に著しい害を与えるのなら、日本人は早死にしてなきゃおかしくないですか?
実際の現代、日本は世界一の長寿大国。
成人男性の80%以上が参加して60年スパンで行われた人体実験の結果ですからね。絶対的なこの事実には相当の重みがあると思いますよ。
ちなみに日本以上、または同レベルに喫煙率が高かったオランダの平均寿命は世界18位、デンマークは世界26位、イギリスも世界24位といずれも寿命ランキング上位常連。
これを見ると、タバコ=健康を害するっていう調査結果は信用できないんじゃないか? と思わざるを得ません。
まあ、ぼくが喫煙者だから、そう思うんでしょうけど(笑)。
実際、オフィス内禁煙ってどう?
正直な話、ぼく自身はオフィス内禁煙にはもろ手を挙げて賛成なんですよね。
だって、自分のタバコの匂いは気にならないけど、他人のタバコの匂いは臭いもん(笑)。
同時に、ぼく自身はタバコに限らず、他人の自主休憩に対してもなんとも思いません。というか、日本人はもっと休むべきとすら思います。
いいんですよ、決められた仕事さえ終わっていれば、その過程なんてどうでも。それが社会人、正社員ってもんじゃないですかね?
ぼくがアイルランドでホームステイをしていた頃、ホストファミリーのお父さんはぼくより何時間もあとに家を出て、ぼくが学校から帰るより早く家に帰ってました。
ほんとにね、そんくらいでいいんじゃないかな。うん。
まとめ:みんな、もっとさぼろうぜ!
最近、いろんなニュースやそれに対するコメントを見ていて、思うことがあります。
みんな、もっと自分にも他人にも甘くなりましょうよ。
ぼくはタバコを吸うけど、お菓子はほぼ食べません。でも、隣の席でお菓子を食べてようが、リフレッシュルームでコーヒーブレイクしてようが、なんとも思いません。
自分以外のことなんて、そのくらいでいいじゃないですか。
タバコ休憩にかぎらずもっと自由に休んで、そこでリフレッシュして、仕事をさっさと終わらせましょうよ。
あ、念のため、繰り返しておきますね。
「仕事さえやってれば」どうでもいいんです。仕事を終わらせられないのにさぼるなんてだめですよ。それが社会人ってもんです。それが正社員ってもんです。
ということで、今回の結論。
みんな、もっとさぼろうぜ!
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