転職活動の際、皆さんはどこからチェックしますか?
業務内容や職場の雰囲気、福利厚生など、転職先を考えるにあたり重要なポイントはいくつもありますよね。
しかし、そんな中でも“最初にチェックするのは給与欄”という方が多いのではないでしょうか。
少なくとも、給与欄を一切チェックせずに応募する方はほぼいないと言ってもいいでしょう。
そんな誰もが気になる給与欄の中に潜む謎を、今回は解説していきます。
題して、『月給』と『月収』の違い、正しく知っていますか?
「月収>月給」と覚えておけばOK!
転職サイトでイラストのような表記を見たことのある人は多いでしょう。
しかし、ここに記載されている「月給」と「月収」の違いを正しく理解している方は、意外と少ないかもしれません。
中には「月給も月収も同じじゃないの?」という方もいるかもしれません。
しかし言葉が違うということは、意味も違うということです。
月給=基本給+固定手当!
まず「月給」という言葉から解説します。
インターネット上の国語辞典『goo辞書』では、月給は下記のように解説されています。
げっ‐きゅう〔‐キフ〕【月給】
月ごとにきまって支払われる給料。月俸。サラリー。「-日」
引用:goo辞書『月給』より
これだけでは不十分なので、さらに詳しく解説すると下記のようになるでしょう。
基本給に役職手当や能力手当、住宅手当など、毎月固定で支払われる手当を足した賃金のこと
毎月固定で支払われる手当には上記のほか、家族手当や資格手当なども含まれます。
逆に月々で受給の有無や金額が変化するインセンティブや交通費、残業手当は含まれません。また通勤手当も引っ越しがない限り変動はしませんが、月給からは除外されます。
毎月、必ず支払われる手当しか含まないため、月給額は就職時の最低ラインを知るうえでとても役に立つ指標と言えるでしょう。
月収=月給+変動手当!
一方の月収を同じく『goo辞書』で調べてみましょう。
げっ‐しゅう〔‐シウ〕【月収】
毎月の収入。また、1か月に得た収入の総額
引用:goo辞書『月収』より
月給との大きな違いは「1か月に得た収入の総額」という表記でしょうか。
こちらも現実に則した解説をすると、下記のようになります。
月給に通勤手当や残業手当、インセンティブ、皆勤手当などの変動手当を含めた総支給額のこと
つまり月々の勤務内容や成績に応じて支給される手当が含まれるため、基本的には月収は月給よりも金額が高くなります。
特に営業職など成果報酬が大きなウエイトを占める職種では、月収例を把握することも大事になってくるでしょう。
年収の意味は?
転職サイトの給与欄では、「年収例」「年収モデル」という表現をよく見かけますよね。
では「年収」とはなにかというと、こちらはとてもシンプルに1年間の総収入。つまり1月から12月までの「月収」をすべて足し、さらに賞与などの不定期収入まで含めた数字をさします。
年収例も参考数値としては非常に重要ですが、賞与やインセンティブなど個人の能力・結果によって変動するものも含まれていることには注意が必要。
たとえばもし「年収例480万円(3年め)」と記載されている仕事に就いたとしても、あなたが3年目に必ずその金額をもらえるわけではないことだけは把握しておいてください。
(もちろん、成績次第で年収例より金額が上がることもあります)
「月給」や「月収」、「年収」から引かれるものも!
悲しい話ですが、実際に支給される給料は月給や月収よりも少ないですよね。ということは当然、実際に1年間で受け取る金額も年収の数字よりは下がります。
これは給料から天引きされるものが多いことが原因。
具体的には各種税金(所得税や住民税など)や社会保険料(健康保険料や厚生年金保険料など)が引かれます。
ほとんどの方がご存じだとは思いますが、「月給」「月収」「年収」すべてに共通して、実際に銀行口座へ振り込まれる金額はどの数字よりも少なくなることをご理解ください。
「額面」や「手取り」ってなんのこと?
給料に関する用語でよく出てくるのが「額面」や「手取り」という表現。
ここでは、これらがいったい何をさすのかを解説していきます。
まずは「額面」。こちらは給与明細の総支給額欄に記載されている数値そのもの。つまり「月収」と同じということになります。
そして「手取り」という表現。こちらはそこから税金や社会保険料を引いた、銀行に振り込まれる金額のこと。
一般的に月収や年収は「額面」で表現しますが、個人としての感覚では「手取り」のほうが重要でしょう。
ただし、手取りの金額は基本的に企業によって変わることはなく(※)、一般的には額面の75~85%程度となります。
(※保険料などが安い公務員は例外)
まとめ:月給も月収もどちらも大事!
月給と月収の違い、ご理解いただけたでしょうか。
最後に解説するのは、転職サイトをチェックする際、月給と月収のどちらを重要視すればいいのかという疑問。これは皆さんにとっても重要なポイントではないでしょうか。
ジョブリットメディア編集部が出した答えは、「職種や個人の能力による」というもの。
事務職などインセンティブが発生しにくい職種であれば月給と月収に大きな差は生まれませんが、反対に営業職などでは個人の能力・成績次第で支給額が大きく変化します。
また資格の有無が影響する職種や手厚い資格手当を用意している企業であれば、収入の個人差は大きくなるでしょう。
これをまとめると、未経験者や資格のない方、自身のスキルに自信のない方は月給を重視するべきと言えます。
反対に豊富な経験を持ち実力に自信のある方であれば、変動手当を含む月収を重視するべきでしょう。
皆さんの転職スタイルに合わせて柔軟に判断してください。
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