現代って“意識高い系”と呼ばれる方々がいるじゃないですか。
そしてその人たちって、なんとなくのイメージだけど横文字を多用するじゃないですか。
そして、そのほとんどは『本来の意味とはちょっとずれてるけど、それなりに意味が通じそう』って感じで使っていますよね。
そういうのをかっこいい(同時に、嫉妬込みでうっとおしい)と思うのって、いつから始まったのかな? って、ふと思ったんですよね。
少なくとも、まごうことなく“おじさん”と呼ばれる年代である“ぼく”が大学生だったころには、間違いなくその傾向がありました。
そしてぼく自身、そういうのにちょっと憧れというか「かっこいいな~」みたいなイメージも持ってました。
そのころ、よく聞いた言葉についてちょっと考えてみたいと思います。
はい。今回のテーマは『モラトリアム』って悪いこと? です。
なんとなく分かるけどちゃんとは分からない!
なんで『モラトリアム』という言葉を選んだかというと、いろんな理由があります。
まず、さっきも書いたとおり昔、よく聞いたから。
そして、おじさんもお若い“あなた”もきっと知っている、知名度の高いカタカナ言葉だと思うから。
最後に、この言葉ほど「なんとなくの意味は知っているけど、正しい意味は知らない」ものはないんじゃないかと思ったから。
ということで、いつもどおりのライブバージョン(下調べなしの“書きあたりばったり”)で書いてますが、まずは調べることなく意味や語源を想像してみましょう。
おじさんの想像だと『モラトリアム』ってこんな意味?
まず、“正しい”意味のほうは全然想像つきません。この言葉自体、ぼくはなんとなく「猶予期間」的な感じでとらえているので、勉強しない大学生や親のすねをかじるフリーター/ニートなんかをこう呼ぶんだろう、と解釈しています。
逆に、この言葉は何語なのかと問われれば、こっちはなんとなく自信があります。多分、英語でしょう。「~um」や「~arium」って接尾辞がつくのは、英語の特徴ですから。
そこから考えると、『モラトリー』とか『モラト』みたいな単語がまずあって、そこに接尾辞がついて「モラトリアム」になったんでしょうね。
でもやっぱり分かりませんねえ。『モラトリー』なんて単語、聞いた記憶ないですもん。
一瞬、『モラル』と関係あるのかな? とも思いましたが、接尾辞として「~trium」なんて聞いたことないし…。
(プラネタリウム! と思ったけど、これは間違いなく「planet + ~rium」だもんね…)
うーん、いくらなんでもぼく程度の語学力で言葉の意味をライブバージョンでお届けするのは無理がありましたね。すみません。
意外と惜しかった!『モラトリアム』とはこんな意味!
ということで素直に調べました。そしたらね、思いのほか惜しくてびっくりしました(笑)。
まずはGoogle様の「AIによる概要」という欄を引用します。
モラトリアム(moratorium)は英語です。
【語源】
ラテン語の「morari(遅らせる、停止する)」に由来しています。
「-um」という名詞形の接尾辞がついており、これにより「遅らせる行為」や「停止」という意味が強調されています。【意味】
政府による一時停止や猶予、またその期間を意味する語です。
法令で一定期間、債務の返済を停止または延期することです。
条約・協定によらず自発的に核実験や戦争を停止することです。
心理学の用語で、自己を発見し、社会的成長に至るまでの精神の準備期間を意味します。
ふむふむ。やっぱり英語でしたか。
そしてね、続いて表示されていた辞書などでおなじみ「三省堂」さんのホームページによると、モラトリアムとはこんな意味らしいんです。
前述のように、本来は金融法律用語で、「支払い延期の」という意味の英語モラトリー(moratory)からきていますが、金融のみならず政治経済分野でも使われています。 「原子力発電所のモラトリアム提言」、「死刑執行モラトリアム法案」、「GMO(遺伝子組み換え作物)の輸入モラトリアム」などのように用いられています。
『モラトリー』って言葉、あったんかい!
きちんとした意味
まあ、16歳から2年だけ留学してたぼくが金融法律用語なんて知るわけないですよね。ビジネス用語すら聞く機会がなかったんだから。
ということで、あらためて正しい意味を解説しておきます。
モラトリアムとは本来、「金銭債務の支払いを一定期間猶予すること」という意味。
そこからぼくが思っていたような『猶予期間』という意味だけがひっぱり出されて、今、皆さんに使われているんですね。
ちなみに、同じく三省堂さんの解説によると、1977(昭和52)年に現代も発行されている月刊誌『中央公論』に掲載された「モラトリアム人間の時代」という論評から、広く一般に使われるようになったそうです。
この記事を読んでいる皆さんはもちろん、おじさんを自称・自覚しているぼくが生まれるよりもさらに前から使われていた言葉なんですね。正直びっくりしました。
本題!モラトリアムって悪いことなの?
さあ、モラトリアムという言葉の本来の意味、そしてそこから派生して日常的に使われている意味がわかったところで、ここからが本題です。
というのも、あくまで個人的な感覚なんですが、モラトリアムってちょっと馬鹿にしたニュアンスが含まれていると思っているんですよ。「いい年して実家暮らしでアルバイトか~。モラトリアム満喫してるな~」みたいなね。
あとほら、大学生=モラトリアムみたいなのも、やっかみ半分、小馬鹿にしてるの半分みたいな気がしませんか?
なんかちょっと先走って答え(らしきもの)を書いちゃった気もしますが、そんなことを気にしないのがライブバージョン。
何もなかったふりをしながら、モラトリアム=悪いこと、みたいなイメージが正しいのかどうかを考えていきたいと思います。
まずは本来の意味から類推してみる
なぜモラトリアムという言葉にちょっと悪い、もしくはずるいイメージを感じるのか。それは元の意味からも明らかですよね。
だって、本来支払うべき債権の支払いを猶予してもらっている状態なんですから、当然でしょう。
そもそも、それって他人がどうこう言うべきものではない気もするんですよ。だって、政府や法令とかが決めた正当な権利ですもん。
でもそういうのを「ずるい」って思っちゃうのも、現在・過去・未来を問わず、人間の本性なのかもしれません。
つまり人間はさぼりたい動物?
皆さんの年齢にもよるでしょうが、高校生や大学生を見てうらやましいですよね。特にほら、この季節は春休みという社会人にはないボーナスステージをエンジョイしている方も多いしさ。
ぼくはとてもうらやましいです。
でね通勤の途中にそんな若者たちを見て、ちょっと考えたんですよ。ぼくにも確実にそういう時代があったはずなのに、なんでこんなにうらやましいのかなと。
そこで出た答えが、この章のタイトル。つまり人間は「できるだけさぼりたい」と考える動物なのかなってことなんです。
だってね、日本人って基本的には農耕民族で、さぼったら収穫に影響がでる=生死に直結するわけですよ。そして、そのルーツはきっと、今でも全員のDNAに残っているはずなんです。
にもかかわらず、日本人であるぼく自身、春休みを満喫する若者を見て「いいなあ」と心から思ってしまう。
そんなぼくの甘い考えを多くの日本人がある程度、理解してくれそうって思えることも含めて結構、重い事実ではないでしょうか。
モラトリアムって悪いこと?
もし。もしもの話です。
日本人という民族が、もしくは人間という動物が、本質的に“さぼりたがり”だとするのなら。
モラトリアムは悪いことでもなんでもありません。
ただ、あれです。その恩恵に与れない人たちから見るとうらやましさのあまり、少しやっかみをこめて「あいつはモラトリアムを満喫してやがる」なんて言われちゃうんです。
要するに、お金持ちが寄付のようにいいことをしても否定的に見ちゃうような、そういう感じのものなんだと思います。
しかもですよ。
お金持ちになったことのない人はぼくを筆頭に多いでしょうけど、モラトリアム的な時期を経験したことならほとんどの人が経験しているんです。
ということは、その良さをよく知っているわけでね。
味わったことのある幸せ、だけどもう味わえない幸せ。そんなものを満喫している人に素直になれず、嫉妬をこめて使う蔑称的なものが、モラトリアムという言葉に悪意を感じてしまう理由なのかもしれません。
モラトリアムの代表例
モラトリアムと聞いて真っ先にイメージするのは、やっぱり大学時代ではないでしょうか。
体力的にもピークで、基本的に高校時代ほどの束縛はされず、また一人暮らしを始めることも多く、さらに仕送りとアルバイトで金銭的な余裕にも恵まれやすい。
なにより、同じ境遇の仲間がいる。
学業にも仕事にも追われすぎず自分の好きなことをやっていられる、本当にいい時代です。
でもね。
大人になってから味わえないか? というと、そうでもありません。
大学時代ほどの長期間ではないものの、社会人になってからモラトリアム的な時間を楽しめるチャンスが1つ、あるんですよ。
転職までの1カ月程度はまさにモラトリアム!
それが、退職⇒転職までの期間。俗に言う“有休消化”期間ですね。
まあ、きちんと有給休暇を貯めておいて、かつそれを消化できる場合に限りますが。
ぼくは過去にも書いたことがあるとおり3回、転職を経験しています。
そのうち最初の会社は1年ぴったりで辞めた都合上、有給消化とは縁がなかったけど、その後はきちんとこの期間を楽しみました。
特に楽しかったのが10年勤めた出版社を辞めるときでした。
まだ年間5日ルールなんてなかったし、うちの会社は代休制度がしっかりあったため、有休は常にMAX40日をキープ。
これまた以前にも書いたとおり、ぼくは退職を決めてから実際に退職するまで半年あったため、その途中でこそこそ使うようにはしましたが、それでも退職直前に30日くらいは残っていたんですよ。
そのため年明けの1月は基本的に全休。その前月にはボーナスが、退職直後には退職金があったことで、お金の不安も一切なし。
こんなに心置きなく遊べる環境、なかなかないですよね。
旅行したり、お昼からお酒を飲んだり、イベント系に参加したり、それはそれは楽しく過ごしました。
まとめ:一度は転職してみて!
ほら、このサイトって一応、転職サイト『ジョブリット』の姉妹サイトなわけですよ。
別に意図的ではないんですけど、サイト的には“転職を促す”というやらしくも理想的な結末になったので、これはこれでいいかなと思います(笑)。
でも、あれですからね。最近、このサイトで「退職金」の記事があったように、転職すると退職金の総額という意味では大きくマイナスになっちゃうわけですから、無理に転職しろなんて言う気はさらさらありません。
ただ、転職を悩んでいる人がいるのであれば、おまけとして大人になってからもモラトリアム的な時間を楽しめますよ、という事実は紹介しておきたいです。
もちろん、そのときはぜひ『ジョブリット』で転職先を見つけてくださいね!
\学歴・経験不問の求人は/ \『ジョブリット』で検索/ |