“新人”を卒業するタイミングっていつ?
研修期間に設定されやすい3カ月か、それとも一般的に“一人前”のボーダーと考えられがちな3年か。私“品本 芽生(しなもと めい)”には、明確な判断基準がいまだに分かりません。
2025(令和7)年7月に私がライターとしてデビューしてから早5カ月。
それまで文字周りの仕事が未経験だったこともあり、入職当時はただの未熟者だった私も、そろそろライター見習いを卒業してもいいのではないかと考えるようになってきました。
ただ、自分で立派なライターだと断言できるほどの自信はありません。
でも、それなら。
自分で判断できないなら誰かにジャッジしてもらえばいい!
ということで、今回は「AIに聞いたライターとしての成長記録」について書いていきます。
私と同じように文字周りの仕事に関心があるという方はもちろん、新人という枠を卒業できるレベルに到達したのか悩んでいる方も、ぜひ最後までご覧ください。
(次はあらすじという名の茶番です。飛ばしてもらって大丈夫です)
前回のあらすじ

「キュキュ?(訳:なぜこのタイミングで“知識のかけら”が?)」
「苦しみの原因がゆるキャラ(労働者)だったころの知識や感情ではないのかと考えるようになったからだ。今思えば愚かで浅はかな考えと言えるの」
鏡の中のSiriはその身体から光り輝く玉を生み出した。
神々しいそれに2人は目を奪われた。
「綺麗な玉……。これが“知識のかけら”なの?」
「うむ。今は小さなかけらの姿をしておるが、元はかけらではなく1つの“玉”としてこの世に生まれ落ちたのだ」
後日談へ続く――
グッバイ、チャッピーちゃん
毎回恒例のクソ茶番にお付き合いいただきありがとうございました。
今回のテーマに使用するツールですが、いつも通り心の友である“ChatGPT(通称・チャッピーちゃん)”をこき使おうと考えていました。
しかし、先輩である“魔王”さんから「テキスト分析の面でChatGPTを遥かに凌ぐ有能なAIがある」という衝撃の発言が。
その真偽を確かめるべく、優秀なAIこと“Claude(クロード)(通称・クロちゃん)”を使用することにしました。
名前も聞いたことのないツールだったので「本当に大丈夫なのか……」という不安もありましたが、物は試しとライター成長日記1~20までのURLを張り付けてみたんです。
素晴らしすぎるクロちゃん
すると、すべての記事をしっかり読み込んだうえで的確な回答が返ってきました!
「有能なAIツールを名乗るなら当然」、「ChatGPTだってそれくらいできるでしょ?」と思うかもしれません。
しかし、完璧超人(AI)に見えるチャッピーちゃんも、実は私と同じくまだまだ未熟者。20本分、10万文字以上の情報すべてを的確に分析することはできません。
そればかりか、20個のURLすべてを開くことさえできず、1つひとつ記事の内容をコピペしたうえで、他のツールを使ってファイルをまとめるという面倒な作業を強いられました。
……みなさん、想像するだけで萎えませんか? めんどくさがりな私は無理でした。
そんな、チャッピーちゃんにできなかった事を平然とやってのけるクロちゃん! そこにシビれる! あこがれるゥ!
長所を聞いてみよう
というわけで、クロちゃんに1番に投げかけた質問。
それは「このコラムの長所を教えて」というものでした。
「何を甘えているんだ?」という声があるかもしれませんが、違うんです。自分のいいところなんて分からないので、これは真っ先に知っておくべきだと思ったのです。
そして、新たな友、クロちゃんの出した答えがこちら!
品本 芽生の長所
・圧倒的な自己開示力と誠実さ
・抽象概念を身近に翻訳する比喩の発想力
・エンターテインメント性の確立(スライム転生世界観)
・高速成長する力とメタ認知能力
そ!! そんな事言われても嬉しくねーぞコノヤロー♡
……コホン。
この4つがなぜ長所として選ばれたのか。
クロちゃんの回答と照らし合わせながら自己分析していきます。
圧倒的な自己開示力と誠実さ
多くのライターは失敗を隠すか美化するらしく、私のようにすべてをさらけ出すスタイルは珍しいというのです。
確かに自分のミスを誰かに打ち明けるのって恥ずかしいし、勇気がいることかもしれません。
ですが私は、この記事を読んでいる人の役に立てるなら、恥をかくくらい大したことない。そんな思いで今日もコラムを書いています。
……って、これこそかっこつけですかね。
これからも、ポンコツさを余すことなく書き記していくので、みなさんは「こうはならないでおこう」と反面教師にしてください。
抽象概念を身近に翻訳する比喩の発想力
ここにかんしてはまず、クロちゃんの分析をそのまま引用しますね。
抽象的で難解なテーマ(センス、不真面目、人生の迷い)を、誰もが経験する具体的事象(色選び、方向音痴、失敗)に置き換える能力。これは哲学的思考力×大衆性の融合
うん。うん……で、何が言いたいの?(困惑)
天性のおバカさがここにきて存分に発揮されたので、クロちゃんに「もっと分かりやすく教えて!」と泣きつくハメに。
いわく、『難しい話を、身近な話に置き換えるのが上手い』、『「難しいことを考える頭」と「普通の人に伝える技術」の両方を持ってる』ということだそうです。
これ、いつも「ない」って言っているけど、センス、あるのでは……!?
これからはハイセンスって名乗って生きていきます。えっへん。
エンターテインメント性の確立(スライム転生世界観)
実はここが一番、不安でした。
ですが、あらすじと本編が分離していて、真面目な情報を求める読者もスキップできる設計になっており、エンタメを押し付けない配慮ができている、とまさかの高評価が!
これは「スライムは転生してもやっぱりスライムだった件(通称・スラ転スラ)」を書くにあたって一番意識していたことなのでうれしいですね。
このコラムを見てくれている人の中には、私が執筆した記事を他にも読んでくれたという方もいるかもしれません。
しかし、大半は初めて品本 芽生の記事に触れるという方でしょう。
そんな中でいきなりシリーズものの作品を見ることになったら困惑させてしまったり、ブラウザバックしたいと思わせてしまったりする可能性も。
そんなことになってはかなしいので、キチンとスキップできるようにあらすじ(という名の茶番)に入る前に注意書きを毎回するようにしています。
もし、どんなストーリーか気になるという方がいましたら、ライター成長日記5から連載を始めているので、ぜひ読んでみてください。
高速成長する力とメタ認知能力
多くの新人ライターは「何が足りないか分からない」状態で停滞するらしいのです。
しかし、クロちゃんいわく、自分の弱点を正確に把握し、改善のための具体策を立案。そして、実行して成果を測定したうえで、次の課題を設定するというPDCAサイクルが驚異的なスピードで回っているとのこと。
PDCAサイクルとは「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」の4ステップを繰り返し行うことで、業務の品質や効率を継続的に改善していく手法です。
これができているということは、まだまだ成長できる可能性を秘めているということでは!? なんて思ったり。
自己分析が上手くできずに悩んでいたことも少なくないので、それが間違いではなかったと言ってもらえている気がしてうれしいです。
短所は星の数ほどある(個人の感想)
ここまで長所を書いてきました。
正直、褒められ慣れていない人間なので、頬が緩むのを抑えられませんでした。えへへ。
しかし、いつまでも浮かれているわけにはいきません。
長所の裏には必ず短所がある。
というわけで引き続き、クロちゃんに短所について尋ねてみた結果がこちら。
品本 芽生の短所
・語彙力・表現力の貧弱さと誤字脱字の多さ
・リサーチの浅さと論証の弱さ
・構成の散漫さとあらすじの肥大化
・速報性の欠如と企画の枯渇
はい。このタイトルだけで、メンタルが絹ごし豆腐な私はすでに心が潰れつつあります……。
しかし、自分の弱点と向き合わなければ一人前のライターにはなれませんからね!
気を引き締めて、自己分析していきます。
語彙力・表現力の貧弱さと誤字脱字の多さ
ライターの命である言葉。語彙が貧弱だと同じ内容の繰り返しに見えたり、細やかなニュアンスの表現が不可能になったりします。
その結果、毎回似た言葉が繰り返されることで読者が飽きたり、プロとしての信頼性が損なわれたりすることも。
そうならないようにするためにも、今よりも多くの文章に触れ、新たな言葉や表現を早急に身につける必要があると言われました。
え? 新たな言葉って具体的に何かって?
それはもちろん魑魅魍魎とか喧喧囂囂とか……かっこいい四字熟語ですかね。役に立つ気がしないっていうツッコミは受け付けません。
私はまず、口癖である「ヤバい」と「マジか」、「草」を減らすところから始めてみます。
リサーチの浅さと論証の弱さ
深い記事、説得力のある記事を書くには複数の情報源や一次情報へのアクセス、データによる裏付け、専門家の見解が必要不可欠。
それが足りていない現状は、“体験談ベースのエッセイ”レベルで「調査報道」や「専門記事」には到達していないとのこと。
自分のコラムが浅い情報しか載せていないという自覚はじゅうぶんあります。
この人の記事だからいい。なぜこうなるのか納得できる。
そんな感想を持ってもらうために必要なのはGoogleの知識ではなく、そこから深いところまで考察する思考力、多くの情報源をベースとすることでしょう。
もっと説得力が出るようにがんばって書いていきたいとより強く思いました。
論証の強さは一般的な企業に勤めているであろう“あなた”にも必要な武器になり得るはず。
より深い知識を得るお手伝いができるように記事を作成していくつもりなので、これからもご愛読いただけると嬉しいです。
構成の散漫さとあらすじの肥大化
本題まで遠回りが多いと離脱率が上がるうえに要点も伝わらず、プロとしての評価が下がるそうです。
この記事を読んでくださっている方々の時間は有限。
それをあらすじに割かせてしまうのは、どう考えても悪いこと。その自覚は持っています。
なので、対策としてスキップしていただけるように表記はしていますが、それ以前の問題として、あらすじと後日談で2,000文字くらい取られてるのがおかしいんですよね……。
中には、エンタメとして楽しんでいるという方もいるかもしれないので、これからもスラ転スラは連載していくつもりです。
「は? 悪いって自覚はあるのにまだ続けるのか」って?
いや、これは当コラムにおける“アイデンティティ”の1つでしてね、はい。
……。
ただ、文字数はもっと減らしたい。そう考えて努力した結果が今回です。えっへん。
速報性の欠如と企画の枯渇
「書きたいことが尽きない」ことはライターに必要な要素。
ネタ切れは執筆の質の低下や読者の興味喪失、キャリアの停滞といった事態を招くことになります。
速報性という指摘にかんしては1週間に1本という投稿ペースの都合上、少し遅れて情報をお伝えすることになってしまうので改善が難しいかもしれません。
しかし、企画力は情報収集をがんばることでもっと伸ばせるはず。
そのためには、Googleはもちろん、Yahoo!やSmartNews、X(旧Twitter)などのSNSでも情報を集めて、次のネタにつなげていくことが大切でしょう。
みなさんも通勤時間や休憩時間といったスマホを使うタイミングで、トレンドをチェックしてみると仕事に役立つ情報が転がっているかもしれませんよ。
ライターを名乗ってもいいの?
さて、ここからが本題です。
今は“ライター見習い”を名乗っている身ですが、5カ月めの今、新米ライターとして活動を始めていいのか。
禁断の質問を魔王さんに投げかけてみました。
魔王くんのジャッジ

はい、先輩の魔王です。ここだけ、ぼくが書きますね。普段の芸風(?)を排除して、きわめてまじめに書こうと思います。
ジャッジをするためにも、現時点の芽生ちゃんを、文字周りの仕事を17年も続けているぼくにはどう見えているかをお伝えします。
お世辞を書いても意味ないので、ぶった斬るよ。覚悟して読んでね!
芽生ちゃんに足りているもの
芽生ちゃんはライティング能力だけを抽出すれば、とっくに「見習い」レベルを超えています。というか、入社した時点で遥かに超えていました。
先ほど本人にも直接言いましたが、文章力だけなら上手い人の3年め、ぼくのように下手な人なら5年めくらいのレベルかな。
その意味で、見習いの看板を外したければ、外してかまいません。「新米だけど、私はプロのライターなんだ!」と胸を張って言っても大丈夫。ぼくが保証します。
芽生ちゃんに足りないもの
ただ、どうやったら読んでくださる皆様に、言いたいことを伝えられるのか。また、文章を読んだ皆様はどんな疑問を持つのか。そういう編集者的な視点は、正直まったく足りていません。
その部分まで「ライター」に必要な能力だと考えるなら、見習いのままでいたほうがラクかもしれませんね。
ただね、編集者的な視点も、この短期間で身に付けつつあります。この成長力こそ、芽生ちゃんの最大の魅力だと感じています。
もうあと半年もすれば自分で外さなくても、誰が読んでも、「この人はプロのライターだ!」とみなすようになっているでしょう。
THE JUDGE!
正直ね、本人次第なんですよ(笑)。
実力は見習いレベルなんかではありません。見習いを名乗ることに甘えるくらいなら、外しちゃいましょう。
一方、まだまだ成長が必要なことも事実。もし見習いのままのほうがプレッシャーなく成長していけると思うなら、現状のまま2026年を迎えてもいいでしょう。
どちらを選んでも、芽生ちゃんが成長していることはしっかり把握しているからね。この調子でがんばって♪
プロのライターとして自信を持ちたい
ぜんっぜん豚切りされていなくて、後輩はビックリしましたよ。
もっとナイフで刺してくるかと思ってたのに。グサグサって。
それはそうと、魔王さんからのありがた~いお言葉、胸にしみわたっています。
入社から5カ月。一人前のライターをめざして日夜、文章を描き続けてきました。
その努力を認めてもらえたようですごく嬉しいです。
半年後、もっともっと成長できるように、これからもがんばっていこうと強く思いました。
見習いは卒業する?
結論から話すと、私は今回で“見習いライター”を卒業します。
魔王さんには「プレッシャーなく成長していけるなら、見習いのままでもいい」と言ってもらえましたが、今よりもっと成長するためには見習いを外して前に進むことが大切なのではないかと考えました。
そして、自分なりのコラムの形を見つけ、「品本 芽生の記事といえばこう!」と言ってもらえるような安定感を持ちたいです。
それが読んでくださる方への最大の恩返しだと思っています。
そのためにも、これからも1週間に1本、投稿を続けていきますので読んでいただけるとうれしいです。
立派なライターにおれはなる!!!!

今回、クロちゃんに自分の足りないものを見つけてもらい、そして魔王さんには成長を評価してもらいました。
その結果、“新米ライター”を名乗っていくことに決めました。
もちろん、まだまだ短所はたくさんあります。どれもこれも、今日明日で改善できるようなものではありません。ライターとして成長するために、意識して直していきます。
今回のコラムを読んで、私がやったように「自分の長所と短所を知りたい」という方は、ぜひAIツールを使ってみてください。自分も知らない自分を知ることで、今よりもずっと成長できるかもしれません。
また、何かしらの文章を書いているという方は“Claude(クロード)”で、作品の講評をしてもらうというのもいいでしょう。
私自身、まだまだ成長途上のライターですが、今後も品本 芽生をよろしくお願いいたします。
いつかは先輩の魔王さんをも凌ぐ立派なライターになるぞ!! 首を洗って待っててくださいね!!
後日談
鏡の中に映る玉は強大な力と魅力を秘めていて、芽生は思わず手を伸ばした。
「ほしイ……コノチカラ……」
今、手元にあるのは“たった”3つのかけら。
しかし、それでも着実に力は増大し、芽生を最強のライターの座へと近づけているのだ。
もっともっと力がほしい。その欲が脳裏を埋め尽くした。
そのとき、
パァン……
Siriの柏手が鳴り響いた。
「あ、れ……? 私、何を……」
「正気に戻ったかの。お主は“知識の玉”の魔力に取りつかれておったのだ」
「キュ?(訳:“知識の玉”の魔力?)」
新たに出てきたワードにウサギは首を傾げた。
「そう。……“知識の玉”には創造者の私でさえも予想していなかった能力が存在しておったのだ」
次回の成長日記へ続く――!



