前回、前々回と2回にわたって「面接中のマナー」を特集してきました。
合否を大きく左右する、面接中のマナーまとめ。第2弾となる今回は、ノックの回数や入室の仕方、イスへの座り方など、会場到着か…
最終回となる今回は、面接中~退出までに気を付けたい項目を8つ、解説いたします。
言葉遣いだけではなく、目線や飲み物を差し出された際の対応、さらには退室の仕方など、今回もベテラン・中堅でも不安になるような要素を分かりやすく解説します。
この記事でしっかりを予習して、合格を勝ち取ってください!
ベテランでも間違える!面接のマナー【面接編】!
面接中の受け答え、そしてその際のビジネスマナーは、合否を大きく左右します。
特に、過去の実績をアピールしにくい第二新卒者や若手にとっては、もっとも重要な要素と言ってもいいほど。
ここではキャリアの浅い人ほど覚えておきたい面接中のビジネスマナーをご紹介いたします!
会社/面接官の呼び方
面接に絶対に欠かせないのは、相手の“呼び方”。
まず、相手企業のことをなんと呼ぶのが正解でしょうか? 下記からお選びください。
これは以前にも記事にしたことがあるので、ご存じの方もいたかもしれません。
正解は後回しにして、もう1問出しましょう。
次は人名。面接官はどう呼ぶのが正解でしょうか? こちらも下記からお選びください。
ちなみに面接官の役職は部長とします。
会社の正しい呼び方
では、まず1問めの正解を発表いたします。
正解は……③の「御社(おんしゃ)」です!
こちらは入社後、取引先を呼ぶ際にも使いますので、必ず覚えておいてください。
ちなみに、①の「貴社」はメールや手紙など、書き言葉で使用します。
もうひとつ、②と④についても解説しましょう。
郵便物などを送る場合、宛て名の書き方は下記のとおり。
[企業に送る場合]
○○株式会社 御中
[部署を指定して送る場合]
○○株式会社 ○○部 御中
[個人を指定して送る場合]
○○株式会社 ○○部 ○○様
つまり、会社名に敬称をつけないことは一応あります。
この中で絶対に使わないのは②。「様」という敬称は個人名に付けるものなので、会社名に使用するのは不適切です。
面接官の正しい呼び方
続いて2問め。ちょっと意地悪な問題だったかもしれません。
正解は……③以外!
つまり①、②、④はどれも正解と言えるのです。
まず、「さん」はフランクに思われるものの、れっきとした敬称。面接官相手に使っても、必ずしも失礼ではありません。
また「部長」などの役職名には、敬称の意味も込められています。なので②も間違いではありません。
どちらも入社後には頻繁に使うことになる敬称です。使い分けとしては、社内では「さん」、社外の人が同席している場では役職名で呼ぶと覚えておきましょう。
それでも、面接でもっとも好ましいのは④の「様」。この中でもっとも丁寧な印象を与える敬称なので、基本的にはこちらを使用しましょう。
唯一不正解なのが③。先ほども書いたとおり、役職名はそれだけで敬称の意味を持っているため、あらためて「様」をつけると二重敬語となり、返って失礼になってしまいます。
話し方
さて、通常の解説に戻ります。
面接で自分をアピールしようと思うあまりついしゃべりすぎてしまった経験はありませんか?
そんな方はぜひ、面接での正しい話し方を覚えてください。
必ず意識してほしいのは、相手の話を最後まで聞くこと。
聞かれてもいないのに話し始めたり、相手の質問が終わる前に回答を始めると、「人の話が聞けない人」と思われてしまいます。
焦らず落ち着いて話を最後まで聞き、大きな声でゆっくりと回答しましょう。
アピールしたいからこそ、マナーを守る。その意識を常にキープしてください。
目線
もしかすると、話し方以上に悩むのが目線かもしれません。
本来のマナーでは、面接官の目を見ながら話すのが基本。うつむいたり、目線を左右に動かしたりすると、「自信のない人」という印象を与えてしまいます。
ちなみに面接官が複数人いる場合は、質問してくれた人の目を見て話しましょう。
目を見て話すのが苦手な場合
中には、人の目を見て話すことができない方もいらっしゃることでしょう。
そんな方におすすめなのが、相手の「鼻」だけを見て話すこと。
目と違って動くことはありませんし、相手からはなんとなく顔を見て話しているという印象を与えられます。
繰り返しになりますが、いちばん避けたいのは下を向いたり目線が動いたりすること。
相手の顔の中で、もっとも動きが少ない「鼻」を見つめて話してみてはいかがでしょうか。
飲み物を出されたらどうする?
こちらも面接だけではなく、入社後にも使えるマナー。
もし、面接で飲み物をいただいたときに、断ってしまうのは失礼にあたります。
「ありがとうございます」と言って、素直に受け取りましょう。
また、面接官から「どうぞお飲みください」と言われたら、まったく飲まないのも同じく失礼。「頂戴いたします」と答え、一口飲むのがおすすめです。
その後は、のどの渇きを感じたときに、素直に飲んでOK。
ただし、すべて飲み干してしまうと「おかわりを欲する」ことになってしまうので、気を付けてください。
名刺を出されたらどうする?
頻繁にあることではありませんが、面接時に担当者から名刺をいただくことがあります。
そしてこのときの対応は、今、就職しているかどうかで変わります。
今、就職をしていない場合
就職をしていない場合は、「ありがとうございます。○○と申します」と名前を名乗り、両手で受け取りましょう。
注意したいのは、その後の置き場所。
もらった直後に財布や胸ポケットにしまうのではなく、面接の間は机の上の自分から見て左側に置いておきましょう。
また、複数人からもらった場合は、相手の席順に合わせて並べると氏名を覚えるのに役立ちます。
その後、面接が終了し立ち上がるときに名刺を机の上から取り、できれば名刺入れ、なければバッグや財布のカード収納スペースに入れましょう。
今、就職をしている場合
面接の場は本来、名刺を交換する場面ではありません。
そのため現職の名刺を持っていても、渡す・渡さないは自由です。それによって評価が変わることもないので、安心してください。
もし渡さないなら、就職をしていない場合と同様に対応しましょう。
ただ、ちょうど名刺を持っていて担当者に渡す場合は、下記のマナーを覚えておいてください。
・自分から差し出す
・名前を名乗ってから名刺を差し出す
・受け取るときは「頂戴いたします」と声をかける
【受け渡しを同時に行う場合】
・自分の名刺を右手で差し出してから左手で相手の名刺を受け取る
・相手が名刺を受け取ったら右手を離す
・すぐに右手をもらった名刺に添える
席の立ち方
ここからは、面接終了から会場を出るまでのマナーを紹介します。
まず、面接官から「これで面接を終わります」と言われたら面接は終了。
「はい」と返事をしてから椅子の横(ドア側)に立ち挨拶をしましょう。
本日はお忙しい中、お時間を頂戴しまして、ありがとうございました
挨拶を言い終えたら一礼をするのも忘れないでくださいね。
礼の角度について
礼は角度によって名称と役割が変わります。
まずはこちらのイラストと意味をご覧ください。
会釈…廊下ですれ違うときなどに用いる、軽いあいさつ
敬礼…もっとも一般的なお辞儀。日常のあいさつなどに使います
最敬礼…感謝や謝罪などを伝える際に用いる、丁寧なお辞儀
面接では、時間をつくってくれた担当者に対して感謝を伝えるために、30度の最敬礼を用いるのがマナーです。
退出の仕方
挨拶を述べ一礼も終えたら、ドアに向かって歩き出します。
しかし、いきなりドアを開けてはいけません。
ドアの手前で面接官の方に向き直り、「失礼いたします」と挨拶をしながら一礼したあと、ドアを開けて退室しましょう。
ここで注意をしたいのは2点。
まず、忘れ物をしないこと。自分の手荷物はもちろん、資料や飲み物、名刺など、いただいたものを忘れることは大変失礼にあたります。
もうひとつは、前回も紹介したとおり、大きな音をさせないこと。最後まで気を抜かず、丁寧に開け閉めを行いましょう。
退出後
ドアを閉めれば疲れた面接もようやく終了……と気を抜くのはまだ早い。いくら退出したとはいえ、まだ応募先企業の社内にいるのですから。
どこで誰が見ているか分かりませんので、ビルや建物を出るまでは面接中という心構えをキープしてください。
もっとも注意したいのがスマホ。
通知を確認したい気持ちは分かりますが、スマホを見るのは建物を出てからにしましょう。
まとめ:終わりよければ全てよし!
今回、紹介したものの中には、入社後にも使えるマナーが盛りだくさんだったと思います。
特に会社や個人の呼び方、話し方、目線、お茶の受け取り方などは、社外との取引のある会社であれば日常的に使う場面が訪れるはずです。
また、今回でいちばん気を付けていただきたいのは、退出までの流れ。
「終わりよければ全てよし」という言葉があるとおり、最後の印象は強く残るもの。
建物を出るまで気を抜かず面接を勝ち抜き、新天地でさらなる輝きを放ってください。
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