新入社員の皆さんが入社してから3週間ほどが経過しましたね。皆さん、少しは仕事に慣れてきたでしょうか。
最初のうちは自分が何をやっているのか、仕事ができているのか・できていないのか、できていないなら、どうすればできようになるのか。
何もかも手探りなことだろうと思います。
中には、周囲の信頼を勝ち取ろう、あるいは期待に応えようと、キャパを超えて頑張っている方もいるかもしれません。
そんな“あなた”に向けて送る今回のコラム。
「社畜」にならないための働き方、をテーマに書いていきたいと思います。
新人もベテランも避けたい「社畜」
以前、本サイトでも社畜を解説した記事がありました。
社会人なら誰もが避けたい「社畜」。その特徴や避け方、さらには近年よく使われる「バ畜」との違いなどを分かりやすく解説します…
「社畜」という言葉を聞いたことがない人はいないでしょうが、具体的な定義や状態までは把握していない方もいるかもしれません。
まずは(このコラムでは)いつもどおり、“定義づけ”からしていきたいと思います。
「社畜」って、こんな人のこと!
当然ながら、社畜という言葉は公式的な用語ではありません。ということは、厚生労働省などによる公的な定義づけもありません。
ただ、Wikipediaにページが存在するほど一般化してしまった用語なので、まずはそこを見てみましょう。
社畜(しゃちく)とは、主に日本で、社員として勤めている会社に飼い慣らされ、自分の意思と良心を放棄し、サービス残業や転勤もいとわない奴隷(家畜)と化した賃金労働者の状態を揶揄、あるいは自嘲する言葉である。「会社+家畜」から来た造語かつ俗語で、「会社人間」や「企業戦士」などよりも、外部から馬鹿にされる意味合いを持つ。
いやあ、酷い解説ですね。「自分の意思と良心を放棄し」って、どんな状態なんでしょうか。
そして、最後の「外部から馬鹿にされる」という部分を見る限り、蔑称・ネガティブな意味合いを含んだ言葉でもあるんでしょうね。
社畜の何がいけないのか?
昭和生まれのおじさんで、ブラックが常態化している出版業をやっていたぼくからすると、長時間労働そのものが必ずしも悪だとは思いません。
仕事をしてお給料をもらうということはプロフェッショナルなんですから、仕事が終わらなきゃ残業する必要もあるでしょう。
転勤にかんしても、誰かが異動しないと支社が成り立たないのであれば、誰かが転勤しなきゃ仕方ありません。
だから、悪いかどうかを決めるのは「自分の意思で選んでいるかどうか」という部分だと思っています。
社畜にならない働き方とは?
さて、ここまではほぼ最初に紹介した記事の要約みたいなものでした。
ここからがコラムの本題です。同時に、昭和生まれのおじさんの本音です。
社畜になりたい人はいないと思うので、このページにたどり着いてしまった皆さん、ぜひ何かの参考にしてください。
①いやなことは断る
いきなりですが、これはとても大事です。やりたくないこと、どうがんばったってできないことは、遠慮せず断っちゃいましょう!
いや、これ、あなただけではなく、会社や同僚にとってもいいことなんですよ。
だって、やりたくないことに本気で取り組めるわけないですもん。特に、まだ仕事を覚えきっていない新人さんならなおさらです。
そんな人に無理やり仕事を押し付けても、いい結果が出るとは思えません。
ということは、周りはフォローしなきゃいけません。それに、結果も出ないでしょうから上司の評価も下がる。
Win-Winの正反対、Lose-Loseなんですよ。
だからね、自分のため、社畜にならないためだけではなくて、周囲のみんなの為にも、いやなこと・できないことは断るのが大人のマナーです。
②作業に優先順位をつける
とはいえ、最初のうちって、頼まれた仕事は断りにくいですよね。ただ、なんでもかんでも引き受けていると、どの仕事をいつまでにやればいいのか、分からなくなったりします。
そんなことにならないよう、作業ごとの優先順位や締め切り日をしっかりと把握しておくことも大切です。
それに付加価値として、どの仕事をいつまでにやるのかが分かれば、自分ができるのか・できないのかもはっきりします。
がんばればできる程度だったら引き受けるかどうかは本人次第ですが、どう考えても無理みたいな依頼だったら早い段階で断るほうが相手のためですしね。
当然、そのためには依頼された仕事の期限を確認する必要があるのですが……そんなときの“天敵”が1つ、あるんですよね。
天敵“なるはや”への対処法
それが「なるはやで」という返事。
このコラムはおじさんの“たわごと”なんではっきり言いますけど、新人に対してこの言葉を使ってくる奴とは仲良くする必要ありません。
だってそうじゃないですか。
仕事の期限を指定しない/できない奴なんて、ろくな人間なはずがありません。
じゃあ、この言葉が返ってきたときに、どう対処すればいいのか?
かんたんです。
「○○と○○も頼まれているので、期限を決めていただかないと引き受けられません」
とはっきり伝えましょう。
それが言えたら苦労しない……という心優しき皆さんの気持ち、痛いほど分かります。ぼくも最初は言えませんでした。
でもね、これも大人のマナーなんです。
締め切りがない仕事なんて、絶対にありえないんですから。
だから具体的な締め切りの日時を確定してもらいましょう。
そして、それがどう考えても無理だったら、「申し訳ありませんが、○○と○○もあるので、私ではその時間までに終わらせられません」と伝えましょう。
本当は謝る必要なんてないけど、これもまあ、大人のマナーですな。
それでその人に嫌われたって、気にする必要はありません。繰り返しますけど、ろくな奴じゃないですからね。気づいたら退職してますよ。
③全員に好かれようと思わない
これは多分、どの会社にも共通していると思われる要素。
それは、どんな会社にも、その人に好かれることで「価値がある人」と「価値がない人」がいるということ。
そしてぼくは、新人さんが会社で最初にやるべきはその見極めだと思っています。
ただ、人間には合う・合わないがありますから。優秀でも合わない人についていくと、あとあとストレスがやばいことになっちゃいます。
かといって、無能な人だとあんまりメリットがないのも事実。
できれば有能、そうでなくともそこそこ有能で、性格が合いそうな人と仲良くなっておきましょう。
そして、いちばん大事なこと。
そうでない人からは、嫌われようが、どう思われようが、気にしない。
全員から好かれるなんて、基本的には無理な話。そうではなく、仲良くなる価値のある人からの評価だけを気にして、そうでない人にはどう思われても気にしないと考えておいたほうが、精神的に楽だと思います。
④趣味を大切にする
最後に、いちばん大事だと思っていること。
それは、“仕事も趣味も同じだけ大事”という意識を常にキープすること。
これは昔書いたことがある、ぼくの尊敬する上司・Kさんから学んだことです。
Kさんは驚異的なスピードでクオリティの高いページを作る、誰が見ても天才という方でした。
だから、出版業界ではまずありえないことなんですが、誰よりも多くページを担当しながら、ほぼ毎日、定時で帰宅する人でした。
そんなKさんは地下アイドルが大好きというちょっとレア(?)な趣味を持っていました。
それでね、東京の地下アイドルって、平日・土日関係なく、頻繁にライブをやってるみたいなんですよ。
ただ、Kさんは家庭持ちだから土日祝は基本的に家庭モードに入らなければいけません。だからなんでしょうね。平日のライブは全部行きたいと強く思っていたようなんです。
そして、それこそがKさんの驚異的な仕事スピードの根源でした。
絶対にライブに行きたい。だから絶対に定時までに仕事を終わらせてやる!
一言にするなら、仕事をがんばるためのモチベーションっていうんですかね。それはきっと趣味だと思うんです。
もしかすると「社会人は“仕事>趣味”が当たり前」なんて洗脳をされている方もいるかもしれません。でも、それは大きな間違いです。
もちろん、仕事を軽んじていいわけではありません。
ぼくが言いたいのは「趣味も仕事も、どっちも満喫できてこそ“大人”だ!」ってこと。
趣味があるから仕事をがんばれるし、仕事でお金を稼げるから趣味を楽しめる。
どっちが、ではなくどっちも大事にしてください。
まとめ:言いたいことは言わないと伝わらない!
今回は社畜にならないための心構え、働き方を考えてみました。
これはぼくの勝手に感じてることなんですけど、年齢や役職、社歴に関わらず、不満を言わない/言えない人が多いと思うんです。
そして、言わないくせに、「○○が改善されない」「現場を見てない」「現場の気持ちが分からない」って文句だけ言う人が多いと思うんです。
でもさ、言わなきゃ分からないよね。分からなきゃ、改善されないよね。
実際、ぼくが部署の一部の責任者だったころ、飲み会とかで愚痴を聞いたときは「もっと早く言ってくれればよかったのに~」って思ってました。
ま、言えない雰囲気をつくってしまったこっちが悪いんで、文句言える筋合いじゃないですけど。
ただ、なんとなく若い人たちって「言っても変わらない」と思ってしまいがちですけど、意外とできることは改善したいと思っているものなので、ぜひ積極的に声を上げてください。
それを無視するような会社だったら、さっさと辞めたほうがいいですしね(笑)。
そんなときはぜひ、『ジョブリット』で新たな職場を探してください!
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