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退職してないのに? 急増している『静かな退職者』の特徴を解説!

皆さん、気づいていますか? もう9月なんですよ。

ついこの間、2025年が始まったような気がしていたのに、9月となるともう完全に「後半」って感じです。

いやあ、年を取ると1日が過ぎ去っていくのが本当に早く感じられますな

申し遅れました。“魔王”です。魔王城に住んでいるらしいです。退化するとスライム(Lv.1)になります。もともと大した力はないので、スライムに戻っても大差ないでしょう。

え? 芽生(めい)ちゃんより下だって? それは当然です。多少なりとも文章を書いてきた人なんだから、ぼくくらいすぐに追い抜いてもらわなきゃ困ります

一体、どこ目線で書いているんでしょうね。

さて、時候のあいさつとはまったく関係なく今回のテーマ

皆さん、『静かな退職者(Quiet Quitting。略称“QQ”)』という言葉を聞いたことはありますか?

退職してないけど“退職者”です!

「静かな退職者」は退職しない!
いつもどおり、言葉の“定義づけ”からスタートしましょう。

今回はGoogle AI先生やWikipedia教授ではなく、このテーマでコラムを書こうと思うきっかけになった資料からの抜粋です。

【静かな退職者とは】
退職をするわけではないが、仕事に対する熱意を失い、指示された・与えられた以上の仕事をしない働き方

引用:クアルトリクス合同会社『「働く人の実態・意識調査」結果概要〜「静かな退職」を考える〜』より

ちなみに記事の概略や上記資料は、こちらのプレスリリースから無料でご確認・ダウンロードいただけます。

クアルトリクス、日本の「働く人の実態・意識調査」結果を発表

クアルトリクス

クアルトリクス、日本の「働く人の実態・意識調査」結果を発表…

この定義によればQQとは、誰にも相談せず一人で決断して会社を退職した人ではないんですね。なんとまぎらわしい(笑)。

熱意や上昇志向を失い与えられたこと“だけ”を淡々とこなす従業員ということです。

ここからはQQの特徴問題点について、もう少し深く資料を見ていきましょう。

静かな退職者の比率

調査結果を発表したクアルトリクスは「静かな退職者」を以下のような方法で定義しています。

①対象者(4,040人)の「自発的貢献意欲」と「継続勤務意向」を調査
②それぞれを高・中・低の3段階に分類
③そのうち自発的貢献意欲が「低」で、かつ継続勤務意向が「高」を『静かな退職者』とする

自発的貢献意欲とはかんたんに言えば「やる気」、継続勤務意向が高いのは「辞める気がない」ということでしょう。

ということは、QQは「やる気はないけど辞める気もない」という人ですね。

そして4,040人の調査対象者のうち、実に13%がここに該当したようです。

かんたんに言えば、職場の8人に1人以上ですから……これは問題だと言わざるをえません

静かな退職者の特徴

先述のとおり、やる気はないけど辞めもしない、言われたことだけを淡々とこなし続けるQQ。

クアルトリクスの資料は調査対象者をさまざまな“属性グループ”に分けていますが、どの属性に多いのかを書きだしてみます。

【静かな退職者の特徴】
・男女比はない
・40代、50代に多い
・役職のない一般従業員に多い
・周囲から孤立した人に多い
・業務量が少ないほど増える
・一方で業務量が<非常に多い>人にも多い
・ローパフォーマーに多い
・能力、スキルを発揮できていない人に多い
・業務改善意欲の低い人に多い

出典:クアルトリクス合同会社『「働く人の実態・意識調査」結果概要〜「静かな退職」を考える〜』より

では、この中から気になるポイントをピックアップしてみましょう。

年代

資料によると、基本的に年代が高くなるほど該当者も増加します(一般的に定年を迎えることの多い60代は例外)

長く働くうちに自分の限界を悟り、無気力状態に陥ってしまうのでしょうか。これはぼく自身にもなんとなく理解できる気がします。

もうひとつ、キャリアを重ねるほど“褒められる”ことがなくなるのも大きいのかな? とも思いましたが、これはぼくが甘えん坊だからかもしれません。

役職

管理職と非管理職で分ければ非管理職に多い傾向があるのですが、役職者内でもロワーマネジメントに近づくほど増える傾向が見て取れました。

これもやはり出世的な意味での限界を悟った結果かもしれません。

業務量

面白い結果になっていたので、詳しく説明します。

業務量の評価は「非常に多い」「多い」「ちょうど良い」「少ない」「非常に少ない」の5段階。これはあくまでも自己評価だと思います。

このうち「少ない」「非常に少ない」を選んだ人は、QQに該当する人がそれぞれ22%・20%と、平均である13%より多くなっています。

紹介している本人が疑問を感じるのも変な話ですが、これ、どっちなんでしょうね? やる気がなさそうに見えるから仕事が回ってこないのか、それとも仕事が回ってこないことでやる気を失ったのか。それ次第で対策は大きく変わりそうです。

もうひとつ、興味深いのが業務量「非常に多い」を選んだ人も該当率が16%と平均以上だったこと。

こちらについては、周囲とのギャップが大きそうだと思う反面、単に能力・スキルが低すぎて、通常程度の業務量を“「非常に多い」と感じてしまっている”可能性もありそうですね。

能力・スキル

こちらはパフォーマンス発揮率ジョブ・グラフティングの3項目共通で、いずれも低いほど該当率が上がっています。QQ=やる気のない人ですから、当然といえば当然ですね。

ただ、それらもあくまで自己評価でしょうから、もしかすると実際の実力よりも、自己肯定感の低さのほうが直結するのかもしれません。

それなりに長く生きている“おじさん”のぼくは知っています。本当は実力があるのに、それを自身が誰よりも過小評価している人の多いことを。

そしてそれは、“THE無能”の称号を持つぼくをはじめ、本当に能力のない人は「嫌味かよ!」と腹立たしく感じるものです。職場で円滑な人間関係を構築するためにも、知っておいてください。

その前にお前が成長しろ!」。そんな常識人の真っ当な意見など、真の無能の耳には届かんのだすまんな

総評

どの会社にも一定数いる、いわゆる「退職予備軍」。チャンスがあればすぐにでも会社を辞めてやろう! って考えている人のことですね。

「静かな退職者」って、それとは大きく異なります。やる気もないし、成長しようという意欲もないけど、会社を辞める気もないんだから。

ただ、それが必ずしも悪かと言われると、なんとも言いにくいのが正直なところ。人手不足の世の中では、特に。

多分、こういった人たちは、仕事自体はきっちりやるんですよ。解雇されることは望んでいないんですから。

もちろん、クオリティには期待できません。もともとのスキルもそこまで高くない人たちでしょうし。それでも、頼まれた仕事はきちんとやるのなら、クオリティの低さは頼む仕事のレベルを下げることでカバーできるかもしれません。

さらに言えば、いくら40~50代が多いとはいえ、その年齢で役職をもらっていないということは、給与水準もそこまで高くはないでしょう。

それらを総合的に考えたとき、具体的には“確保しておくコスト”と“人手不足の現実”を天秤にかけたとき、現代の日本企業は「キープ」という選択を選びがちではないでしょうか。

そしてそれこそ、「8人に1人以上」という膨大なQQを生み出す要因の1つかもしれないと感じました。

それにしても、もったいない!

さて、ここからは魔王くん個人の感想です。興味のない方は最後のまとめまで飛ぶか、ブラウザバックしてくださいませ。

この手のニュースを見聞きするたびに、いつも思います。なんてもったいないんだろうと。

以前からコラムに書いていますが、大富豪のご子息宝くじが当たった超ラッキーマン以外、仕事って“しないといけないもの”じゃないですか。

だから、23歳以上のほとんどが人生の1/3以上を仕事に費やしているわけです。

それを“いいこと”だと言いたいわけではありませんよ。ただ、現実はそうですよね。

それならば。どうあがいたって、仕事しなきゃいけないならば。楽しめたほうがいいと思うんですよ。

でも、QQの人たちって、それを“あきらめちゃった”人たちってことですよね。

ぼく自身、もう立派な“おじさん”で、あと10年かそこらで真ん中に「い」の文字がくっつきそうな年齢ですけど、本気で「まだまだ成長できる」って思っています。同時に、その気持ちを失くしたら終わりだとも思っています。

そしてそう思えるいちばんの理由はきっと、「ライターという職業が大好き」だからでしょう。

“魔王”くんが伝えたいこと

正直、QQって誰も得をしない、とても悲しい事象だと思うんですよ。

本人何もかもあきらめている会社は人手不足で、もしくは解雇権の濫用にあたることを恐れて整理できない他の社員もやる気もなくしがみつく人を見てモチベーションを下げる。下手をしたら、その中から新たなQQを生み出すかもしれない。

ここまで全方向、誰も得をしない事象って相当レアだと思いますよ。

敢えて、こういう書き方でQQの人たちにエールを送りたいです。

同じくおじさんで、同じく無能なぼくですが、楽しみながらがんばってますよ。

QQを自認している“あなた”は自分自身を無能だと思っているかもしれないけど……。

無能だからこそ伸びしろがあるんだよ! ソースは俺だ!

まだ、あきらめんな!

まとめ:例えば犬の気持ちで

今回の格言。昨日より遅くてもいいから、昨日より少しでも遠くへ進もう!
いきなりで恐縮ですが、皆さん、吉田拓郎さんってご存じですかね? J-POPという概念のもっとも基礎となる部分を創り上げた、日本でもっとも偉大なシンガーソングライターの1人です。

そんな拓郎さんが52歳のときにリリースしたアルバム「Hawaiian Rhapsody」に収録された『例えば犬の気持ちで』という曲に、こんな詩があります。

さあ 昨日より遅くだけど遠くまで 行けるかな

引用:吉田拓郎『例えば犬の気持ちで』(作詞:鈴木 慶一)

若いころと比べたら、瞬発力やスピードは絶対に衰えたでしょう。ぼくも同じです。

でもさ、その代わり“できること”は増えているのではないでしょうか? 蓄積された経験や知識、技術はそうかんたんに消え去るものではありませんし、仕事として毎日やっているんだから衰えもしにくいし。

別に周りにどう思われたっていいじゃないですか。どん臭かろうとなんだろうと、究極的には期日までに仕事が完了すればいいんだから。

昨日の自分にスピードで勝てなくても、1秒、1分だけ長くがんばって、1mmでも遠くに辿りつけばいいと。そんな自分を自分で褒めてあげればいいと。

そのくらいの気持ちで、のんびりがんばってみませんか?

そして、久しぶりに宣伝で締めましょう。

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