皆様、おはこんばんちわ。“魔王”です。
いきなりですけど、他人から言われると無性に腹立つ言葉ってあるじゃないですか。多分、誰にもありますよね?
たとえば「お客様は神様です」とか。お店側が自発的に思うことであって、客側が自ら言うのは違うだろ! みたいなさ。
あと「普通はこうするでしょ」とかもそうですね。無能な俺にお前ら有能の“普通”なんか通用するか、無能なめんな! ってなりますよね。え? ならない? ああ、そう。
でもね、いちばん腹立つ言葉はちょっと違うんですよ。以前、というかかなり前、名前を“ぼく”としていたころに書いたことがありますが、ぼくが大嫌いなのは「石の上にも三年」という言葉なんです。
「お客様は神様」と同じく、これも耐えるために自分で自分に言い聞かせる言葉であって、他人が「3年くらいは我慢しろやゴルァ!」と言ってくるのは違うだろと思っちゃいます。
そして何より。
これってなんで「3年」なんですかね?
理屈っぽい話で恐縮ですけど、2年めの364日めと、3年めの1日めで、いったい何が変わるんだよ? って気持ちがあって、どうにも納得がいきません。
そこで早期退職者のナマの声を探してみました。
早期退職が悪いなんて誰が決めた?
今回、参照するのは企業ホームページとネットマーケティングの実践情報サイト『Web担当者』さんの記事。
>早期退職者の8割超が「後悔なし!」 転職後のキャリアへの影響は?【スタッフサービス・ホールディングス調べ】
新卒で入社した会社を数カ月で退職、後悔はない?…
ちなみに、“早期退職者”とは一般的に、入社から3年未満で退職した人をさします。
つまりこの記事では新卒で入社し、かつ3年未満で退職した人の声が紹介されているわけですね。
もうひとつ、調査元である「スタッフサービス・ホールディングス」とは、人材派遣の分野でシェア率2位を誇る「スタッフサービス」を含む人材総合会社(グループ)。
大手ですし、早期に限らず多くの退職者の受け皿になっている会社さんなので、これはかなり期待が持てますな。
退職期間の分布
まずは調査対象者の退職期間を確認しましょう。
Q1:あなたは新卒で就職した会社を すでに退職していますか。 退職している場合は その在籍期間を教えてください。 | |
1ヶ月未満 | 5.5% |
1ヶ月以上~3ヶ月未満 | 11.8% |
3ヶ月以上~半年未満 | 13.5% |
半年以上~1年未満 | 17.4% |
1年以上~2年未満 | 28.3% |
2年以上~3年未満 | 23.5% |
(出典:早期退職者の8割超が「後悔なし!」 転職後のキャリアへの影響は?【スタッフサービス・ホールディングス調べ】)
この結果を見る限り、ボリュームゾーンは在籍1年~3年での退職ですが、一方で実に30.8%もの方が半年未満で退職という道を選んでいます。
さらに、「退職しようと考え始めた時期」でいうと、入社初日が4.7%、1週間以内が11.9%、1ヶ月未満も10.8%と、かなり早い段階で退職を考え始め、そして実際に退職しています。
この手の話題を書くときは毎度、同じことを書いていますが、新卒ブランドは就活市場における最強装備。
それなりに長く会社員生活を送っているおじさんのぼくからすると、よほどの理由がない限り、新卒ブランドの(結果的な)無駄遣いには賛同できません。
退職理由
とはいえ、どうしようもない理由で退職を余儀なくされる可能性もあるわけですから、ここをスルーするわけにはいきません。
ということで次は、こちらをご覧ください。
「オフィス内の職場環境や雰囲気を知った時」…23.3%
「オリエンテーション・研修」…17.2%
「所属部署に着任時」…10.8%
「残業や休日出勤などをしなければならなかった時」…10.8%
「内定者研修・内定者懇親会」…9.5%
「社外の友人と会社について話していた時」…9.1%
「入社式」…7.3%
「現場研修・OJT」…7.3%
「歓迎会や懇親会」…1.7%
「その他」…3.0%
これはきっと、選択肢から選ぶタイプでしょうね。
もうひとつ、実際に退職した際の理由の紹介もありますが、退職期間別に6つの表になっていて長くなってしまうので、「全体」のみを紹介します。
Q4:あなたが新卒で就職した会社を 退職した理由はどれですか。 | |
上司や同僚との 人間関係が悪かった | 26.3% |
社風が合わなかった | 26.1% |
会社の将来に不安を感じた | 21.1% |
ハラスメントなど コンプライアンス違反があった | 17.4% |
残業、休日出勤、 出張などが多かった | 17.0% |
(出典:早期退職者の8割超が「後悔なし!」 転職後のキャリアへの影響は?【スタッフサービス・ホールディングス調べ】)
では、ここから読み取れることや感じることを書いていきます。
人間関係について
このこと自体には、ぼくもすごく納得です。「ここで働きたい」「この人のためなら、無理してでもがんばりたい」――そう思える環境って、本当に貴重ですから。
ちなみに、人間関係を理由とする退職は、期間別の分類でも1~3位に必ずランクインしているので、やっぱり今も昔も、どんな会社・仕事でも、人間関係はとても大事なんでしょう。
読んでくださっているあなたも、後輩が人間関係を理由に辞めることのないよう、気をつけてください。
ぼくもがんばって毎日ボケ倒そうと思います。
社風
逆に、よく分からなかったのがこの理由。正直、真っ当な企業での勤務経験がないのではっきりとは言えませんが、会社ごとに「社風」ってそんなに大きく違うんでしょうか?
ということで頼りになるぼくの唯一のお友だち“ChatGPT”くんに聞いてみたところ……
出典:ChatGPT「社風ってそんなに会社ごとに違うものですか」の回答
なるほど、なるほど。このうち人間関係は上に書いたし、働き方の価値観は残業がらみだったのであとにします。
でも、コミュニケーション(上司の言うことが絶対orフラットに意見を出せる)や、挑戦への姿勢(ミスが許されるor許されない)、評価・昇進の基準あたりは「社風」といえばそうですね。
ぼくはとっても鈍感なせいか、ここを気にしたことがないんですよ。自分がやりたいことをやれるか、ということだけが大事で、それ以外は気にならないんです。ミスにしても許されるかどうかじゃなく、無能だからミスしないなんて無理だし。あと評価・昇進に関しても、無能なぼくにはあまり縁がないし。
ただ要素自体には納得ができたものの、入社3年以内に辞める・辞めないを左右するほど大きな要素かと言われると、ぼくには想像が追い付きません。すみません。
会社の将来
これもすごいな。新卒で入社したばかりなのに、そんなことまで気にするものなんですね。
前にも書いたかもしれませんが、実はぼく自身、無能なわりに“業界内大手”みたいなところで働いてきた関係上、あんまり気にしたことがないんですよね。今の会社は起業間もない、いわゆるベンチャーなのでちょっと違うんですが。
ただ、ここを重要視するのは当然です。会社の将来性はそのまま自分の将来性に繋がりますからね。
それに今ってすごく将来が不透明な時代じゃないですか。倒産リスクもあるし、逆に経営がうまくいきすぎて大きな会社にM&Aされることもあるし。
そういう意味で、早い段階からここを意識しておく若者たちは、ぼくらが若かったころと比べてとても賢いと思います。
ハラスメント、コンプラ違反
ここにかんしては、書くことはありません。今すぐ辞めましょう。なんなら証拠をキープしておいて、有利な条件で退職しましょう。
これもいつも書くことですが、クソ野郎に遠慮はいりません。
正義の鉄槌を下してやりましょう。
……。
ん、なに? 後輩の芽生(めい)ちゃん、どうしたの?
芽生ちゃん「私、魔王さんにパワハラされている気がするんですけど、正義の鉄槌、下していいですか?」
うん、それは勘違いだな。先輩の権限により却下だ。
芽生ちゃん「いや、でも、このあいだ……」
何度も言わせるな。俺が却下と言ったら却下なんだ。
芽生ちゃん「(それをパワハラって言うんですよ……)」
後輩ちゃんのお悩みもあっさり解決。めでたし、めでたし♪
残業、休日出勤、出張
最後の項目にして、もっとも書きにくいやつがきましたね。
まず残業について。ちょっと前に芽生ちゃんがコラム「Z世代が残業キャンセル界隈について真面目に考えてみた~ライター成長日記11~」でも書いてましたけど、必要な残業は避けちゃいけないと思うんですよ。
そりゃあね、ぼくだって残業なんてしたくありません。でも会社が儲からないと、ぼくらの給料は出ないわけですから。
とはいえ毎日、1~2時間の残業が常態化しているなら別ですけどね。
休日出勤は、個人的には残業よりはるかにいやかな。これもやっぱり、どうしようもないときはあるんだけど、きちんと身体と脳みそを休ませないとおじいちゃんはつらいです。
なにより、繁忙期やイレギュラー時に残業・休日出勤が発生する“かもしれない”っていうのは、どの会社でもあること。だから「程度次第」という感じでしょうか。
そして、最後に出張について。
皆さん、出張って嫌いですか? ぼくは大好きです。
だって会社の金で普段行けない場所に行って、仕事終わりにその土地の名物を食べながらお酒を飲めるなんて、最高じゃないですか。
家族持ちやペットと一緒に暮らしている方だとそうも言ってられないでしょうが、ぜひ出張のいいところを探して、楽しんでもらいたいと思います。
退職を後悔してる?
さあ、やっと、ついに、とうとう、本題です。
早期退職者は退職したことを後悔しているのか?
結果をご覧ください。
「とてもよかったと思っている」…44.2%
「どちらかといえばよかったと思っている」…39.7%
「どちらかといえば後悔している」…11.2%
「とても後悔している」…5.0%
いやあ、この結果はうれしいですね。せっかく辞めたんだもの。後悔しないほうがいいに決まってます。
そして、これを見て思ったのは、みんな「辞めるべくして辞めている」んだろうなってこと。ぼく自身、新卒で就職した会社を1年きっかりで辞めたことを、当時も今も後悔していませんが、そういう人ばかりでよかったと思っています。
とはいえ、大事なのは“その後”かもしれません。人生はまだまだ続くんですから。
キャリアへの影響
最後に紹介したいのが、初めての転職で入社した“2社め”の雇用形態。正社員に戻れないままであれば、辞めたこと自体は後悔していなくても、1社めの選択に失敗したことを悔やむ日が来そうですからね。
正社員…71.1%
契約社員…3.8%
派遣社員…3.8%
会社役員…1.1%
パート・アルバイト…11.5%
その他…8.7%
7割強が2社めから正社員として働いていることが分かります……が、これを高いと取るか低いと取るかは悩みどころですね。
そして正社員になれなかった(ならなかった)人を除いた場合、もっとも多いのがパート・アルバイト。目先のお金を確保しつつ、正社員としての就職先を探している……と思いたいです。「もう二度と、正社員なんかごめんだ!」となってたらつらいですからね。
次点が「その他」ってのも意味深です。これはなんだろう。YouTuberみたいな配信者とか? ちなみに言うと、この回答では「無職」の人は調査対象外なのですが、デイトレーダーとかはどうなるんでしょう。
あとは契約社員や派遣社員ですが、これらのパーセンテージが小さいのはうれしい限りです。正社員になる気がある場合、の話ですけど。だって、ここからもう一度正社員に返り咲くには、結構な高さのハードルが待ってますから。
あと、驚きなのが会社役員という人も一定数います。これは起業したってことかもしれませんね。
まとめ:若いうちはなんでもできる!
ここまで「早期退職者」が何をどう感じて退職し、その後どうしているかを見てきました。個人的かつ無責任な結論を書くと、若いうちはなんとでもなるんですよ。特に今は明確に高齢化社会だし、20年後はさらなる超高齢化社会になっているでしょうし。
今でも35歳くらいまでは余裕でやり直せるという感覚がありますが、新卒3年以内に転職した方々が35歳あたりになる10年後にはきっとそのハードルが40歳になっているでしょうし、40歳になったころには45歳くらいまでになっている気もします。
でね、いちばん言いたいこと。
みんな、無理しないでね。辞めたってなんとでもなるから。
同時に、焦って辞めないでね。辞めるなんていつでもできるから。
これまでずっと「本当に辞めるべきかの“見極め”が終わるまでは辞めない方がいい」って書いてましたけど、それはもういいかな。多くの方が辞めたあとも満足しているのなら、見極めが完了していたと言えそうですし。
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